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徳島



謎のイベントで徳島へ!

徳島県出身で大阪在住のアズマックスから「徳島にのんが来るらしい!」との連絡が入った。確かに、武豊音頭を金沢明子が歌っているだけでまあまあ嬉しいのだから、推しメンが地元に来るとあってはそりゃ嬉しかろう(どんな理論?)。
アズマックスは先日の「新宿の女」という舞台で知り合った「清水必死系のんヲタ」を自称する若者だが、同じのん推しということで、その後も何かと連絡を取り合っていたのだ。
今回のイベントは、徳島県の板野町という山奥村にスポーツビレッジという施設がオープンするということで、その記念イベントにガッタスの辻・里田・是永の3人が登場するというものらしい。その内容たるやあまりにも不明で、通常であれば「別にいっか~」となるところだが、前日まで名古屋出張でちょうど良い(何が?)のと、ちょうど青春18切符の時期であることから(っていうか、暇なので)、行くことになった。
さて、3/17(土)早朝、件の青春していれば何歳だろうと利用出来る切符片手に名古屋を出発、14時に高松入り。すぐに徳島入りしたいところだが、なんせ高徳線の徳島行き汽車が3時間来ない!市内でケロロ軍曹でも観るか~と思ったが、映画館が無い。となれば、うどんを食べて過ごすしかないので、兵庫町商店街を散策、取り急ぎ2件ほど回ったが、いずれもいまひとつ。うどんは鮮度が命なので、朝茹でたものは朝のうちに食べねばならないが、今回は午後入店なのである程度仕方が無い。しかしそれを差っ引いても店に活気が無く、テーブルも拭かれていなかったりして、興ざめである。せっかく映画「UDON」などで盛り上がっているのだから(古い?)、がんばっていただきたいところだ。
うどんで3時間はもたないが、市内をむやみにウロウロし、公園で子供たちが野球をやっているのを眺めたりして時間を潰し(四国まで来て何しとんねん)、高松を後にした。
高徳線はワンマンの汽車で、なかなか萌える。志度までは琴電と平行にのこのこと進む。途中、女子高生が乗り遅れて「待って~!」と走って来た。既に発車していた汽車は急ブレーキで停車し、乗せて再スタート。都会では考えられない光景だ。
対向列車を待ったり特急に抜かされたり、3時間かかってやっと徳島入りを果たした。今宵の宿は新町川沿いの「ニュー東洋ホテル」。格安ビジネスホテルで、古い(どこがニューやねん)が、繁華街に近く立地条件は最高だ。
ホテルのオッサンに聞いて一福というラーメン屋へ。麺が柔らかめだが、確実に徳島ラーメンだ。次にそこから歩って数分の東大(言うまでもなく、またラーメン屋)に入店。ここはかなりの有名店のようで、満員。生卵が無料というナイスサービスで、味も良かったが、隣の人が追加注文した時に「あ、食券お願いします」といって外まで行かせたのはサービス的にどうかと思う(名古屋で受けていた研修が「顧客指向」というやつだったのが少なからず影響か)。

謎のイベント開始!

3/18(日)、快晴。スポーツイベントで雨だったらどうしようかしらん?と思っていたが、まずは一安心だ(私ものんつぁんも雨男女♪)。
イベントは13:00からだが、汽車が少ないこともあり、アズマックスと相談して徳島駅10:57発で行くことにした。
さて悩ましいのは、いのたに(これもラーメン屋)が10:30開店であり、汽車に間に合うか?の一点である。昔行った時には、店の前で待っていたら「ええで~」と早めに入れてくれたこともあったが、うっかり汽車に乗り遅れたら大変だ。今回は残念ながら諦め、駅前の「あたりや」という大判焼屋で買い食いした(朝から行列が出来ており、かなりの有名店らしい)。
バスがギリギリだったようで、アズマックスは汽車の時刻ギリギリに走って登場。板野駅までは約30分、特急駅なのに無人駅という四国にありがちないでたちであった(昔降りた大歩危駅もそうだった)。
現場まではタクシーで1,200円。あすたむらんどのスポーツビレッジは広大な敷地に2面のサッカー場が入り、天然芝と人工芝に分かれていた。J2の徳島ボルテス?というチームが練習に使うらしく、この日も午前中はサッカー教室なぞをやっていたようだ。
徳島県の山奥村で意味不明なイベントではあるが、客の入りはそこそこである。しかし、それがハロプロファンなのか、サッカーファンなのか、単なる地元の方々なのかはわからない(アツくなってくるとわかるんだけど~)。
時間までだいぶあるので、売店でカレーやたこ焼きを食べて過ごす。緑色の頭をした「すだち君」がちびっ子に人気で、徳島県民なら誰でも知っているキャラクターだそうで、歩っているところをえらい写真攻めにあっていた(見た目はとまとちゃんみたいな感じ)。それにしても県民が全員知っているというのはすごい。私は愛知県や銀座のキャラクターを知らない。
その時事件は起こった。アズマックスのカメラが無いのである。どうやら来る途中にどこかで忘れてきたようだ。人から借りたものだそうで諦めるわけにもいかず、大捜索が始まった。私はさっき帰り用に名刺を偶然もらっていた板野タクシーに電話したら「カメラ?ありましたよ?」とえらい簡単に見付かった。早速持って来てもらい、事なきを得たが、このカメラ発見が後でかなりのグッジョブとなるのだった。
ついにイベントの開始。我々はステージの真後ろに陣取っていたのだが、ナレーターが「グラウンド内にお集まりください」と言っていたので、迷った挙句グラウンドへ。辻・里田・是永が登場したが、グラウンド内の定位置からは遠く、逆に真後ろに集まったファンは手を振ってもらったりして羨ましい。取り急ぎ、作戦失敗!
その後すぐにのんつぁん達は建物にハケ、我々は次のイベントが開催されるであろうステージ(トラックを改造したもの。何て名前だったか?なっとくしま号だっけ)の前で待機。少し出遅れたが、2列目に陣取った。
1時間ほど暇な時間があったが、どこかで歓声があがったかと思うと、のんつぁんら3人がステージに上がって来た。恐ろしいことに、全てのイベントが写真やビデオ取り放題で、アズマックスもさっき返してもらったカメラで「うひょ~!」と叫びながら激写。
里田が「いや~、徳島は住みやすいですね~」と笑いを誘えば、のんも「阿波尾鶏はそのへんを飛んでいるのれすか?」といつもの調子だ。また、誰のネタかは知らないが「しっこくしっこく!」としつこくやっていた。
のんつぁんは徳島が初めてではないらしく、阿波踊りをかわいらしく踊る姿が印象的。アズマックスは「記憶にないけど、のんはいつ徳島に?どこか違う場所と間違えているのでは?」といぶかしがっていた(ツンガポォール!などと平気で言う人なので、確かに微妙)。

謎のイベントが、神のイベントに発展!

次はお待ちかねのフットサル。我々はいち早くゴール裏の最前かぶりつきをゲット。「こんなに近くに座ってたら怒られるかしら」と思っていたが、係の人に「5m下がってください」と言われて「たったの5mでいいの!?」と大喜びである。つまり、ゴレイロの辻選手と常に5mの距離にいるということであり、これはすごい。
また、隣の方々がまた熱狂的で、「辻♡希美」の大弾幕を持参、その端っこを持たされるという光栄な役を授かった。
試合は地元の板野の女の子チームとガッタス3人を含む混成チーム同士。前半は辻選手が向こう正面のゴールを守る。開始10秒、相手チームの女の子のシュートがいきなりゴールを揺らし、前半はそのまま0-1で終了。シュートを決めた女の子の「まさか入るとは」のコメントに、のんつぁん「そのまさかが入るんですよ!」と悔しそう。
後半は我々から5mのゴールにのんさん登場。ゴール裏だけに、ゴレイロの気持ちが良くわかる。相手のシュートが来るたびに緊張するが、辻選手は全てのシュートを完璧に防ぐ。そして試合が動いた。味方の背番号12番の選手が同点ゴールを決める。我々も「12!12!」と名前のわからないその選手を称え、一気にヒートアップ。その後、ガッタス陣はついに秘策に出る。満を持して、辻選手がゴレイロ服のままフィールドに!
いきなりパスを手で取って反則を取られたり、相手ボールのフリーキックを蹴ろうとしたりするお茶目なのん選手だが、ついにその時歴史は動いた。新たに入ったゴレイロからのパスを受け取った辻選手、相手選手との小競り合いを抜け出し、そのまま放ったシュートはゴール真ん中に突き刺さった。のんさん、ガッタス初ゴールである!!
我々はもうめちゃくちゃ。ずっとピョンピョン飛び跳ねる者、ついには泣き出す者。ご本人は「もしシュート決めたら側転する!」と昔公言していたが、そんなことは忘れてコート中を走り回り、自陣のゴールに戻ってきてヤグチ風セクシーポーズ。我々の「ナイッシュー!」にも笑顔で応えてくれた。
それにしても、まさかこの得体の知れぬマイナーなイベントで初ゴールを決めてくれるとは、全員「無理して来て良かった~」という感想だろう。
のんつぁんの勝ち越しゴールの後、相手チームも意地で1点返し、試合は引き分け。我々が後に「神のイベントだった」と遠い目をして語るひとときは、最後の餅投げとともに終わりを告げた(餅投げってとこが田舎風でいいねえ)。
アズマックスと駅に戻って喫茶店でラーメンを食べていると、隣の席に同じイベントに参加した人達(2人とものん推しだった)が現場で撮ったのんつぁん初ゴールビデオを観ており、我々もこっそり拝見。ゴールのシーンでは再度歓喜に震えるのだった。
高徳線で徳島駅まで戻り、アズマックスは高速バスで大阪に向けて帰って行った。私は会場でのんつぁんが言っていた阿波尾鶏を食べ(興奮していたこともあり、超美味)、もう1軒ラーメン食べて、東京行きの高速バスに乗った。
それにしても今回のイベントは忘れられない。初ゴールは人生1度しかないのだ。しかも、今はゴレイロが1人しかいないので、フィールドに立つチャンスは今後なかなかなさそうで、貴重なのである。
イナカの村興しのようなイベントは珍しいが、これだけ近くに感じられるものはなかなかなく、嬉しい体験であった。似たようなイベントが今後あれば、また無理して行ってしまいそうである。
取り急ぎ、一言。いーね!徳島!