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みちのく北海道



また北国へ!

都落ちして2ヶ月。ザギン御殿を売り払い、残高2万円だった預金口座にもようやく少し潤いが出てきた。そこへきて年末年始の10連休であるから、やはり行き先は北海道なのである。飛行機や新幹線を使うほどの潤いはなく、お肌でいえば資生堂の乳液をおばちゃんが半年かけて使うぐらいの潤い度合いなので、結局いつもどおりの青春18切符だ。
天気予報で「日本海側はオホーツク海気団の影響で北風ぴーぷー!」とのことでややキガカリだが、「風雪が怖くて北国に行けるか!溶けがこわくてチョコが食えるか!」とやや強気な態度で東成岩駅へ向かうのだった。
惨事はいきなりやってきた。出発の12/28は休日ダイヤだと思い込んで計画を立てていたが、まだ平日ダイヤだったのである。来るはずの汽車(武豊線は汽車なんです)は予定の10分遅れでやってきた。かなりうまいこと乗り継いで行く計画だったため、この10分は案外大きく、1つ乗り遅れたおかげでその後雪だるま式にどんどん遅れていくのである。
この日目指すは杜の都仙台。牛タンの時間に間に合うだろうか(それぐらいの危機感です)。東海道線をひたすら走り、東京から山手線、上野から東北本線。途中の宇都宮で「どうせ遅れてんだし、ちょっと寄り道でもしていくべ」ということで、餃子館へ突入(いや、マジで危機感無し)。時間が無かったので18個で終了(まあまあですな)、また電車に乗り、22時過ぎにやっと仙台入りを果たした。しかし牛タンは我を見放してはいなかった!御用達のべこ政宗は22:30LOでギリギリセーフ、牛タンはもちろん、店長おすすめの牡蠣のテンプラが超美味、涙を流してホテルへと帰るのだった。

リゾートみのり!

次の日は朝から楽しみなイベントが待っていた。昨年迷った挙句に乗り逃がした「リゾートみのり号」の指定席切符を持っているのだ。発車まで時間があるので駅の牛タン通りを散策していると、早くもやっている店が!朝メニューは牛タンとモーニングしか無いそうだが、今回は「牛タンソーセージのモーニング」を注文。これがまたえらいボリュームで、はふはふ言いながら発車5分前にやっと完食。牛タンソーセージはちょっと固めだが、味は良かった。でも普通の牛タンの方が美味い。
リゾートみのり号は通常小牛田駅発だが、たまに仙台駅から出る日があり、この日はたまたまその日なのだった。快速列車だがさすがみちのく、車内は半分ぐらいの乗車率で、隣に座る人もいなく、快適そのもの。東北本線を小牛田まで走り、そこから陸羽東線で新庄へ向かう。昨年は鳴子温泉近辺で雪嵐にあい、途中で代行バスに乗るという憂き目にあっていたが、今年は無事新庄まで走破。その後も昨年と同じく、奥羽本線で横手へ。今年のB級グルメの祭典「B-1グランプリ」で初優勝の栄冠を勝ち取った「横手やきそば」が呼んでいるのである!(去年も来てますけどね)。

横手やきそば!

まずは七兵衛という店の門を叩く。ここは昔ながらの横手やきそばの作り方を継承する数少ない店のうちの1つで、横手やきそば四天王にも選ばれている名店のようである。やきそばに比内鶏の目玉焼きが載り、カレーのルーを入れるような銀の壺にやきそばソースが別で添えられる。ソースは元々調理時にからめてあるので、壺のソースは「足りない場合にどうぞ」ということらしい。ソースはデミグラスソースのようなまろやかさで、非常に美味い。目玉焼きもうまいこと半熟で、黄身がてろ~んと麺になだれ込んだ部分を食べると最高である。少し味強めなのが横手やきそばの特徴で、必ず福神漬が添えられている(カレーのルーの入れ物もそのせいだろうか)。この店は夜は居酒屋にもなるようなので、今度は横手に宿泊して夜訪れてみたいところだ。
2店目は(いつもながら、何も無かったかのようにハシゴしま砂)これまた駅前の「ふじわら」だ。ここはやきそば専門のようで、壁には「肉入り」とか「肉玉」とか、やきそばのメニューしか貼っていない。肉玉を注文して待っていると、別のお客さんが入ってきたが「あーごめん、売り切れですわ~」と断られていた。ギリギリセーフだったとは、なんてラッキーなのでしょう!ここのやきそばも美味。「他は知らねえが、オレはこのやきそばしか作らねえぜ」というこだわりが感じられる。大満足で店を出て、列車の時刻が来たのでやきそば終了(列車が来ないと終了しないのか)。再び奥羽本線で秋田駅を目指す。車内ではどこかの外人が半袖シャツで「イッツクール!」などと言っているが、何か勘違いがあったのだろうか。

津ねや!

秋田で宿を取り、早速川反通りへ。「津ねや」というきりたんぽ屋に入店である。店の女将が「そろそろ今日ぐらいに来ると思ったんだよね~」と嬉しくなるようなことを言ってくれている(なぜか常連なんです)。途中からカウンターの隣の席に地元民のおっちゃんが座り、話をしているうちに意気投合(しかしこのパターン多いね)。ところがこの日は残念ながら得意のオゴられ攻撃には持っていけず、「コレが待っとるもんで!」と小指を立てておっちゃんは去っていった。
店の女将によると、秋頃に津ねやが関西のテレビで紹介されたそうで、電話が鳴りっぱなしで大変だったとのこと。「関西の人はしゃべるのが早いから、聞き取れなくってね~」とは、女将の人柄の出た一言だ。来年の再会を約束し、大満足で店を出るのだった。

函館!

さて翌日。この日も朝早く起き、朝食バイキングを食べて秋田駅へ。奥羽本線をひたすら北上し、蝦夷地を目指すのだ。途中の乗り換え駅弘前では昔1度だけ行ったことのあるラーメン屋を探してみたが、店名もわからないのであっさり断念、雪も強くなってきたので何もないまま再度乗車、青森駅から津軽線、蟹田で特急に乗り換えて青函トンネルをくぐり(青函トンネルは特急しか走っていないので、青春18キッパーでも特別に乗れるんです)、木古内でまた汽車に乗り換えてやっと函館入り。函館はなんと雨!雪ならなんとか凌げるが、雨はツラい。ホテルが駅前だったので走って潜入、事無きを得た。
どうやらちょうどリョーマ君が帰省しているとのことで、五稜郭のかわ村という料亭で一杯やることになった。ここは前回も1人で来て一杯やっているのだが、その時は天候不良で船が出なかったらしく、名物のイカが無いとのことで、涙を飲んで今回そのリベンジなのである。
料理はコースを注文。聞くと、昔札幌営業所の社員旅行で函館に来た時もこの店でコースを頼んだそうで、社長も満足して帰っていったそうである(知らんけど)。イカはもちろん、刺身や茶碗蒸しなども美味、お酒もすすんでかなり酔っ払ったため、リョーマ君の車で宿まで送ってもらい、隣のラーメン屋「しなの」で一杯やって(酔っ払ってもラーメン食べるのは忘れない)、就寝となった。

ススキノ!

翌日も朝からバイキング。こんなに食べてばかりで大丈夫だろうか(今さら心配しても遅いか)。
函館駅からは1両編成の汽車で長万部へ向かう。どこかの兄ちゃんが隣の席で暴れている。どうやら良席をゲットできなかったのが原因のようで「あー気分悪い!」と叫んで汽車にあたっていた。全くムカツク兄ちゃんである。誰かが「あの人、東京からああなんだよね」と言っていた。ただのガキ同然である。こちらが気分悪い。第一、汽車にあたるなど、鉄として失格である(靴脱いで乗るぐらいじゃないと)。
長万部で倶知安・余市方面行きの汽車に乗り換え。この日も雪嵐のため、最高の景色を演出してくれるはずの羊蹄山も見られず、やや残念。しかし、銀世界の中を未舗装の河がうねっていたりする光景は幻想的で、筆舌に尽くせない。枝に雪が積もり、まるで桜が咲いたかのようになっている木がぽつんと立っていたりして、心を洗われる(冬美の木とか、木に名前付けたくなります)。
汽車は小樽駅へ入線した。小樽では、れいながDVD撮影で立ち寄った「友鱗市場」へ聖地巡礼に行きたかったのだが、あまりの暴風雪で断念、そのまま札幌入りとなった(聖地は遠いねえ)。さすが札幌、大晦日でも店がやっている!雪のためあまり遠くまで行けず、ススキノ近辺で一杯(ラーメン)やることにした。
筋沿いに「北海ラーメン」という看板が見えたので、入店してみた。すると、カウンターに酔いつぶれて動かない兄ちゃん、酔っ払って大声で話すオッサンとネエちゃんがいて、明らかに失敗である。しかもこの店、前回来た時も入った記憶があり、しかも「これは美味い!」と叫んでカシワデを打った記憶も無い。酔客にからまれないようにマッハで麺をすすり、店を後にした。
口直しにもう一杯、今度は昔彩華という天理ラーメン屋があった場所に「味の蔵」という新しい店が出来ていたので、入店。看板に「ニュートンコツ」と書かれていて微妙だが、注文した味噌ラーメンはおっしゃるとおりのトンコツ俄然強め系、美味しいけど、ちょっと変化球に体泳がされた感じである。
仕方が無い。もう満腹なので、サッポロビールでも買って部屋でテレビでも観て年越しするか~と歩っていると、なんと!あの「すみれ」がススキノに出来ているではありませんか!気付くと店に入ってコートを脱いでいた(病気か)。並ばずに食べるすみれは初めてである。味噌ラーメンは、予想よりもキツい味だった。濃いとかそういうことではなく、ちょっとキツい感じ。これは、本店と味が違うのか、それともカップ麺のすみれを食べすぎたせいで感覚がおかしいのか、単に満腹すぎるだけか、どうなのだろうか。後で某所長に聞いてみたら「本店とは味が違うという噂」とのこと。再度確かめねばなるまい(こういうことには労を惜しみません)。というわけでお腹を抱えて宿に戻り、娘。の出ない紅白も観る気にならず、変なお笑いの番組を肴にビールをやりながら正月を迎えるのであった。

小幌駅!

青春18切符の民に安息の時間は無い。早速帰還を開始しないと、連休明けの出社に間に合わなくなってしまう。というわけで、元日早々昨日の函館に向かって逆戻り開始である。戻りは路線を変え、今度は苫小牧・東室蘭経由の室蘭本線を海沿いに進む。室蘭で焼きカレーなるものが流行っているらしいが、今回は残念ながら寄る余裕なく、涙を飲んでスルーである。
さて、長万部の2駅手前に「小幌」という駅が存在するのだが、ここはなんと!日本秘境駅ランキングで堂々の1位に輝く、とんでもない駅なのであった!あの岩泉線の押角駅(6位)より、もっとスゴいらしいのである!(昨年の旅行記参照!)。
まず、この室蘭本線自体そんなに本数多くないのに、普通列車の半分ぐらいが小幌駅に停まらずに通過するため、行くのが困難である。実はこの帰り便も、持参した時刻表でちゃんと停まることを確認してから札幌を出ているのであった。長いトンネルの最中に列車は減速、トンネルを出たか出ないかぐらいのところに小幌駅はあった。この駅は東西の両側をトンネルに挟まれており、北側は山、唯一残された南側にも道ひとつ無く、待合室も無く、少し離れたところに海岸が見えるものの、行く方法が見当たらない。雪が解ければ獣道が一本海に繋がっているらしい(それも、熊のように四つ足で上り下りしないと行けないような道らしい)が、それ以外には車の通れる道も無ければもちろん民家も無い。完全に陸の孤島な駅なのであった。そんな駅に乗り降りする人はもちろん誰も、と思ったら!若者が2人、興味本位で降りて行った。車掌さんも「本当に降りるの?」と言っている。そんなこと言うぐらいなら停まらなければ良いと思うのだが、全くもって謎な駅である。調べによると、この次の列車は4時間後なので、彼らはどこにも行けない小さな駅で4時間待つか、30分後にやってくる下り列車でまた室蘭方面に帰って行くか、どちらかだろう(夏なら駅で寝る人もいますが)。
ちなみにこんな駅がなぜ現存するかというと、昔蒸気機関車だった頃の煙抜き(両側がトンネルなので、ちょっと一服という感じですかな)の意味があったようで、今はトンネルの保守用ということと、秘境駅探検家のためのサービスのようである(ホンマかいな)。
函館に到着し、元日なので何も店やってないかと思いきや、ラーメン屋がやっていたので一応2杯食べ、宿へ(2杯ぐらいじゃもうニュースにもなりません)。
今宵の宿はスゴい。1,000円のカプセルなのである。今時カプセルったって2.8kぐらいはするが、1kとは一体どうしたことだろう。普段からそうなのか、正月で誰もいないから特別なのか、謎だ。確かに、泊まっている人は誰もいなさそうだし、うまくやればお金払わなくても勝手に泊まれそうである(やらんけど)。シャワー室もちゃんとあるし、泊まるだけの人なら十分だろう。

江差線!

朝5時に起床(やれば出来る!)、朝市でいくら丼を食べ(ラーメン以外食べたの久しぶりじゃね?)、本州を目指す。
木古内駅で待ち時間がかなりあったので、そこから伸びる盲腸線「江差線」に乗ってみた。終点まで行く時間が無いので神明という駅まで行って降りたが、これがまたものすごい秘境!駅ノートも設置されており、知らなかったけど、もしかしたら有名な秘境駅なのかもしれない(後で調べたら、やっぱり34位に入ってました。しかしあれで34位とは、おそるべき層の厚さだなあ。東成岩もたいがいだけど、何位ぐらいだろ)。同じことを考える人はいるもので、もう1人若者が降りて返しの列車を待っていた。いつか終点まで行ってみたいと思わずにはいられない江差線である。

帰還作戦!

木古内で特急に乗って青函トンネルをくぐり、本州入り。蟹田で普通列車に乗り換えて青森駅へ。
青森ではいつも行くAUGAというビルの地下の市場食堂で昼食を食べようと思ったが、やっていなかったので隣の三國という食堂へ入った。「30食限定!大間マグロの鉄火丼1.6k」と書いてあったので、大間とかブランドモノに弱く、また限定モノにも弱い私は迷わず発注。赤身の上に中トロまでのって、大満足な一品だった。今度からこの店に来るかもしれない。機会損失とは恐ろしいものである(こんなことで仕事に結びつけるなんて我ながら素晴らしい)。
この日は宿を取っておらず、新潟まで出て東京行きのムーンライトえちごという夜行列車で一夜を明かして名古屋を目指すプランだったが、新潟での乗り継ぎ時間が10分しかなく、日本海側の暴風雪で列車がちゃんと定刻に着くのかどうか大変不安である。そんな不安も関係無いぐらい列車は遅れまくり、秋田に着いたのが既に40分遅れ。秋田ならまだマシだが、ここから先は羽越本線、かなりのイナカ道を進むため、変な駅で列車が終わってしまったらマジで生命の危機である。ただし、多少の遅れは列車が待っていて接続するかもしれぬ。
私の作戦案は以下のとおりだった。
①接続を信じ、来た列車に乗る。
②危険を回避し、気心の知れた秋田で一泊する。
③途中に酒田や村上といった駅があるので、そこで一泊する。ただし、行ったことが無いので得体が知れない。
④秋田新幹線で東京を目指す。
⑤実はこの日だけ走る「ごろんと号」という変な寝台特急があり、それで東京を目指す。
⑥実は酒田市出身の友人が正月で帰っているかもしれないので、一晩の宿をお願いする。
ひとまず、⑥に望みをつなぐため、早速酒田出身のあぷ~先生の嫁のおヨシさん(なぜかおヨシさんしかメアド知らない)にメールし、自分のかわいそうな状況を切々と綴り、送信。その間に他の作戦を検討だ。仕事でも見せないようなこの並列処理、我ながら天才的である。
まず④の新幹線は、東京まで16kも掛かるため、さすがに却下。途中の仙台までだって10k掛かる。⑤のごろんと特急の空き状況を調べたいのだが、秋田駅のみどりの窓口は芋を洗うかのごとく溢れかえっており、とても順番が回ってきそうにない。②の秋田で宿泊は手厚い一手だが、翌日1日掛けても名古屋まで帰って来れないのが不満。などと考えている内、酒田行きの普通列車が来てしまった。気付いたら乗っていた(さっきまでの天才的な考察は一体?)。
酒田行きの列車が順調にトバしてくれれば、少しの遅れで新潟にたどり着いて東京行きに乗れるかもしれない、という私の考えをあざ笑うかのように列車は風雪により徐行、80分遅れで酒田駅に到着した。次の村上行きも接続しておらず、①の新潟まで接続作戦はこの時点で断たれた。
しかし、酒田駅のみどりの窓口は空いていた。早速駅員に詰め寄り、⑤のごろんと特急の空席があることを確認。酒田で宿泊した方が安いだろうが、特急で東京まで出ておいて翌日ゆっくり帰る方が気が楽だし、この日しか運転しない特急に乗るというのもオツだな~と思い、注文することにした。
その時、同じ境遇の若者が別の駅員に食い下がっているのが聞こえてきた。「さっきの列車の車掌さん、新潟までは接続があるって言うからここまで来たんですよー。今からではここから進むことも帰ることも出来ません。何とかしてください!」と懇願している。ココロの中で「頑張れいな~☆」と他人事のように応援しつつ特急券のお金を払おうとしていると、耳を疑うセリフが一番偉そうな駅員の口から発せられた。「わかりました。では、代行タクシーで新潟まで向かっていただきます。乗る人は何人ですか?」と!代行バスは聞いたことあるけど、代行タクシーとは!しかも、酒田から新潟なんて170kmぐらいありますが!もちろん私も名乗りを挙げ、もう少しでお買い上げ寸前だったごろんと特急券は返品となった。
同じように新潟からの夜行列車の切符を持っていたのはなんと9人もいた。それぞれが一縷の望みにかけて酒田まで来たかと思うと、涙が出そうである。
10人乗りのジャンボタクシーは新潟へ向けてスタート。助手席に乗った男が「新潟まで何分掛かりますかっ。23:30の夜行なんですっ」と運ちゃんに食い付いているが、運ちゃんは別にJR職員でもなくて単なる運ちゃんなので「3時間ぐらいは掛かるから無理でしょうねー」と言って、慌てるでもなく雪道を慎重に運行しており、助手席男はホゾを噛んでいた。私は綿密な計算のもと「代行タクシーはたぶん接続待ちしないし、夜行列車には間に合わん」と判断、さっきの返品と同時にムーンライトも払い戻ししていたので、むしろ「いいよゆっくりで~」とココロの中で運ちゃんを応援していた。
全員知らない者同士なので異様に静まり返った車中をきっちり3時間掛けて新潟駅に到着、私の予想どおり既に駅はもぬけの殻で、全員野宿決定である(イェイ☆)。ちなみにタクシーは8万円掛かり、何かの間違いで払えと言われても困るため、ソッコーで退散。
皆さんどうしたか知らないが、24時間営業のロイホを発見したのでそこで朝を待つことにした。新潟からであれば1日で名古屋入り出来るため、タクシー移動はかなりナイスであった。こんなラッキーがあって良いのだろうか。

またタクシー!

ついに最終日となった。白新線に乗ってみたかったので、新発田行きの始発列車に乗って行き、その道を戻って再度新潟駅へ。乗り換えがギリギリだったが、無事長岡行きの列車に間に合った(懲りないねぇ)。
長岡からは越後川口駅経由し、そこから飯山線に入る。飯山線がまたローカルな路線で、一度乗ってみたかったのである。しかしローカルということは、山間部を走る。十日町という駅で車掌が「えー、今から除雪を行うため、この駅で2時間停まります」と言い出した。えらいこっちゃ!2時間も待ったら名古屋が微妙になってくる。しかしその直後、耳を疑うようなセリフが駅員の口から発せられた。「長野駅までタクシー出しますので、乗ってください」。
JR東日本は大丈夫だろうか。またタクシーである。青春18切符でタダ同然のチープ旅をしている我々を、何万円も掛けてタクシー輸送するのである。絶対におかしい。コストダウンを考えるべきである(さすが物流部)。
こちらのタクシーは雪道運転がとても上手で、スイスイと進む。昨日のような夜中とも違い、お客さん同士もちらほら会話があって良い雰囲気だ。途中の野沢温泉駅で「もうすぐ列車出るよー」とのことだったので全員タクシーを降り、長野駅へ向かった。気付けば通常のダイヤと同じぐらいで移動出来ており、タクシー運ちゃんの技量に感謝である。
長野からは松本・塩尻・岡谷と進み、そこから久々の飯田線へ。飯田線がこれまた秘境駅の連続。途中の飯田駅で30分停車だったので外に出てラーメンを食べ(30分でラーメン屋に入るのは結構勇気がいる)、またノコノコと進む。秘境駅ランキング2位の小和田駅、4位の田本駅、13位の金野駅、30位の中井侍駅、32位の為栗駅、38位の千代駅などスゴい駅を次々と通り抜け、ついに愛知県へと戻った。さすがの私も最後の強行軍では疲れ果て、家に着いた途端泥のように眠るのだった。
今回は良いことを学んだ。やっぱり冬は北国が面白いと!でもしばらくいいや。
おわり。