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北海道



太平洋フェリーで北海道へ!

去年の冬に日本全国制覇を果たし、すっかりやる事のなくなってしまった筆者。今年のゴールデンウィークは「お金も無いし、久しぶりに家でゲームでもやって9連休を過ごすかな~」などと考えていたが、「しかしそれでは窯工場に失礼だ」と思い直し、無理やり旅に出ることとなった。
今回は安近短に「四国一周ラーメン&松山城ツアー」でもやろうかと思っていたのだが、インターネットでの調査により、遠くでも案外お値打ちに旅が出来ることが判明。「沖縄往復3万円」というプランにも魅力を感じたが、それを打ち砕く「太平洋フェリーで北海道まで片道8,400円」に軍配があがり、あえなく北海道行きが決定した。
ちなみに某飛行機会社で「日本国内どこでも5,000円」という夢のようなプランが出ていたが、筆者が調査を開始した頃には全て売り切れ。行きはフェリーで決定的なので、帰りは電車に決めた。
早速伊賀上野駅で駅員に問い合わせ、5/4札幌発のトワイライトエクスプレスをゲット。行きの船も名古屋港発苫小牧西港行き10,000円のB寝台取得に成功した。
参考までに前述の8,400円の席は2等寝台といって、大部屋に雑魚寝するタイプである。今回はそれに1,600を足して、2段ベッドのB寝台にしてみた。人の価値観にもよるだろうが、1,600円で大部屋から個人ベッドに昇格できるのならばそちらのが断然おトクである。
そういえば、前回までの北海道でいくつかの課題が残っていたのを思い出す。その中でも最大の事柄といえば「日本最北端の地到達」であった。去年のGWではノシャップ岬まで行きながらもバスに乗り遅れ、涙を飲んだのだ。調べによると、やはり電車&バスでの宗谷岬はかなり厳しいスケジュールとなる。そこで筆者は、道内をレンタカーで走る作戦に出た。早速苫小牧のトヨタレンタリースに電話し、一番安い車を3日間予約。相変わらず宿の手配はしていないが、それ以外は準備万端だ。

名古屋港を出港!人生初の船酔い!

さて、待ちに待ったGWに突入し、4/29、ついに名古屋港へ向けて上野を出発。高速バスで名古屋入りし、バスターミナルから1日1便のフェリー埠頭行き直通バスに乗り込む。バスはほぼ満席で、おそらくこの全員がフェリーに乗って北へ向かうことを考えると、少し親近感が湧く。隣に座っていたオッサンも筆者に親近感が湧いたのか、「どこまで?北海道?ほー、一人で北海道とはまたリッチだねぇ~。どこの学校行ってんの?社会人になったらなかなか行けないからね~」と話し掛けてきた。またしても学生と間違えられているようだ。筆者は「東京の方の大学ですぅ」と弱々しく答え、バスを降りた。
名古屋地方はあいにくの天気だったが、船内から見る名港トリトンはなかなか美しい。船はいつのまにか静かに発車(船の場合は何というのだろう)していた。名古屋発20:00、苫小牧着翌々日の10:45という38時間以上の航海が始まったのである!
かなりオンボロの船を予想していた筆者だが、その設備の素晴らしさに度肝を抜かれた。寝る場所は2等・A寝台・B寝台の他、スイートルームと呼ばれるすごいらしい部屋(庶民には見ることができないので中身がどうなっているかは不明)なども存在。食事はバイキング形式のレストランが完備されている他、軽食の取れる喫茶やパブなども用意されている。風呂はサウナ付きの大展望風呂で、入浴は24時間OK、もちろん無料である。風呂からは大海原が見え、身も心も気分爽快だ。その他、退屈しないための設備も充実しており、プロがピアノなどの演奏をしてくれるホールやゲームセンター・映画館まである。こんな良いところに泊めていただける上に北海道までいざなってくれて10,000円でいいの?と、早くも得した気分の筆者であった。
まずは21時からの「ピアノとバイオリン演奏会」に出掛ける。開場と同時に踏み込んだ甲斐あって、かぶりつきをゲット。男性がピアノ、女性がバイオリンを弾いていたが、なかなか見事である(あんまりわかんないけど)。彼らは船で演奏することをもう10年も続けているそうだが、かなり大変な仕事だと察する。筆者はバイオリンを生で聴くのが初めてだったのでいたく感動し、「帰ったらバイオリンでも習おうかしらん?」などと考えている内に演奏会が終わった。タダでこれだけの演奏をかぶりつきで聴けるとは。船旅おそるべし、といったところだ。
演奏会が終わったらビールを飲んで就寝。のはずが、伊勢湾を出たところで船がかなり揺れ、人生初の船酔いを経験。隣の寝台の人も急いでトイレに駆け込んでおり、予断を許さない。「どうせ酔うならビールで酔ってやるー!」と怒った筆者は寝台から起き上がって飲みまくり、いつのまにか波もおさまってきたのでやっぱり就寝。

船旅2日目!大イベント発生!

翌日の日の出は4:52であり、予定どおり4:48頃に起床。船はどうやら千葉県あたりを航海しているようだったが相変わらずの雨模様で日の出どころではない。よって、また就寝。
朝になって展望風呂に入り、テレビでイチローを観て過ごす。天気が良ければデッキに出て外を眺めるのだが、雨の日の船はとっても退屈であることがわかった。
昼になり、初めてレストランへ行ってみた。昼のバイキングは900円とかなりお値打ち。カレー・ウインナー・魚・スパゲティーなどをたらふく食べる。味もまあまあで、満足だ。
昼にはやっと雨も上がり、外へ。船は1階と2階が車、3階と4階が寝台、5階と屋上がデッキとなっている。デッキの手すりに身を寄せると水しぶきと共に風が舞い、かなり寒いが心地良い。トップデッキに上がると風はさらに強くなり、立っていられないほどだ。
さて、昼下がりの14:30頃、あるイベント発生のアナウンスが船内に流れた。苫小牧発名古屋行きのフェリーとすれ違うのである!周り360度海ばかりの航海において、船がやってくるというのは一大イベントだった。みんな退屈していたのだろう、中にいた乗客が次々とデッキに上がってくる。全員片側に寄って手すりにもたれるため、傾いて沈んでしまうのでは?という不安を抱かせるが、さすがに太平洋フェリー「いしかり号」はビクともしない。船はやってきた。あちらの船でも同様のイベント告知がされていたようで、大勢の人々がデッキで手を振っている。こちらも負けずに「ワー」と叫びながら手を振り、わずか数10秒の大イベントは幕を閉じた。どんどん遠くなっていく船を見ていたらなぜか涙が出た。船は人をセンチな気分にさせるようだ。
下では、喫茶コーナーでピアノの演奏が始まっていた。昼下がりにピアノの演奏はキツい。ついつい眠ってしまっていた。
苫小牧行きのフェリーは仙台港に一時寄港する。17:00に仙台到着。仙台には3時間ほど停泊し、一旦外に出たりするのは構わないのだが、繁華街までかなりの距離があるため足が無いと観光等は難しい。筆者は乗り遅れを恐れ、やむをえず船内で出航を待った。
20時、仙台発。その後は外を眺めたり本を読んだりして退屈をしのぎ、夕飯のバイキングは1,500円と少々割高なのでやめ、ビールを飲んで早めの就寝となった。

3日目の朝、ついに北海道上陸!

5/1の朝。うっかり寝坊して日の出の時刻をオーバーしてしまったが、この日も空は曇っており太陽は見えず。仕方なくまた就寝。
7時頃起きて風呂に浸かり、朝食の1,000円バイキングに向かう。メニューは昨日の昼と同じような感じで、たらふく食べた。もっとも、バイキングでたらふく食べなかったことなど一度もないのだが。
外に出てみると、うっすらと北海道が見えてきた。身支度を整えてトップデッキに上がると、さらに近くなっていた。その内苫小牧工場群のエントツなどが見え始め、船は港に入っていく。38時間余りの船旅の終焉だ。
船は安いし特に不満もないが、一人で乗るには少々退屈であることがわかった。フロントでは囲碁・将棋・麻雀など貸し出してくれるので、できれば複数人で乗り込むことをオススメしたい。
港からレンタカーの営業所に電話すると、すぐに迎えに来てくれた。ここからは車旅の始まりだ。相棒はスターレットに決定。4WDでスタッドレスまで履いており、北海道でもかなり安心だ。
まずはかねてから入湯を切望していた登別温泉へ。ちょっとした山道を登っていくと、温泉宿がいくつか立ち並んでいた。筆者はその中にひっそりと存在する「さぎり湯」という日帰り入浴の出来る銭湯に決めた。そこらのホテルや旅館に入ると2,000円ぐらい取られるが、ここは390円とお値打ちだ。
中に入ると、硫黄の匂いがする。「おんせん~!」という感じで、良い。お湯は白濁色。ツムラの登別の湯の粉を入れた時と同じ色だ。泉質は典型的な硫黄泉。ミュルミュル感はない。露天風呂等の設備はないが、湯船は広いしサウナもある。390円なら満足だ。
ついに登別を制覇した筆者は山を降り、なっちの故郷・室蘭へ向かう。そういえば船の中で読んだ本に「なっちの出身高校は登別高校。」と書いてあったのでちょっとだけ探したが、わからなかった。見つけたところでどうなるわけでもないのだが。
室蘭では、地球岬という眺めのよいスポットに立ち寄った。ここは断崖絶壁から見渡す限り海が広がり、地球の丸さを感じることが出来るため、元々のアイヌ語に「地球岬」という漢字をあてたらしい。展望台の上には「幸福の鐘」なる鐘をどこかのカップルがカーンと鳴らしており、哀愁が漂う。なっちも一度ぐらいは鳴らしたことがあるに違いない。幸福に興味のない筆者は鳴らさずに退散した。
室蘭からはひらすらドライブしまくり。去年爆発した有珠山や洞爺湖のそばを通り、北上。天気が良くなってきたこともあり、羊蹄山の美しさが際立つ。ニセコを通り抜けてさらに北上し、ついに小樽へ到着。
小樽では「グリーンホテル」という格安のホテル宿泊が決まり、早速荷物を降ろしてラーメン屋を探す。筆者は兼ねがね「麻ほろ」というテレビでやっていたラーメン屋が気になっていたのだが、残念ながら「定休日」の看板が。仕方なく第2候補のラーメン屋を目指して南小樽まで行ったがこちらも定休日&時間オーバーで入店できず。仕方ないので昔行った「一心太助」という居酒屋に入って鮭やシメサバを食べることに。
鮭は残念ながら刺身に骨が混入しており、少々興ざめ。シメサバはかなり美味だった。このままでは終われない筆者、やむをえず駅近辺のアーケード街にあった「特一富屋」というラーメン屋に入った。最近出来たばかりの店のようだったが、なかなかの美味。店の主人が巨人ファンのようで、ちょうどその日は中日に17点取られてポコポコにやられている日でご機嫌ナナメのご様子。やっぱり北海道は巨人ファンが多いようである。まあまあ満足してホテルに帰った。翌日はかなりのロングドライブが予想されるため、すぐに就寝となった。

レンタカーで爆走、夢にまで見た宗谷岬へ!

5/2。5時に起き、6時に出発。海沿いをぐんぐんと北上し、稚内を目指すのだ。
札幌の海沿いを抜け、石狩も抜け、何も考えず北上。遅い車はぐいぐい抜かし、速い車にはぐいぐい抜かされ、右にはのどかな農村風景、左には日本海を臨んで突き進む。
昔マリゾーが住んでいたという留萌をも通過し、そのうち海に利尻山が見えるようになってきた。ずっと海沿いを走ってきたが、途中で内陸に向かって右折。夏になると花が見事であろうサロベツ原野の中を走り抜け、去年列車で出会った若者が「景色が抜群」と言っていた「宮の台展望台」に到着。ここからの景色は本当に見事だった。サロベツ原野のあちら側にポッカリと利尻山が浮かび、雄大な北海道が全て自分のものになった気分になる。そういえば普段雨男の筆者も、北海道では良い天気が続く。相性が良いのだろうか。この日も天気は上々。しばらく展望台からの眺めを楽しんで、稚内へと向かう。
懐かしの稚内。筆者は迷わずにノシャップ岬を目指す。ノシャップ岬では相変わらず利尻山が美しい姿を見せてくれていた。日本で2番目に高いという灯台も赤と白のコントラストが美しい。そして去年入った「樺太」という店に今年も潜入し、おばちゃんの「GWは特別にウニ丼がウニ大盛りで1,000円引きだよ~」という去年と似たようなセリフに騙されてウニ丼を注文。ご飯が見えないほどウニがのって3,000円(普段は4,000円らしい)。去年の夏には伊集院光も立ち寄ったらしく、色紙が飾られていた。
今回の目的はノシャップではない。宗谷を目指して立ち上がる筆者である。ノシャップ岬から宗谷岬までの湾岸道路はこれまた景色が素晴らしい。道も広く、すぐに到着した。宗谷岬は風が強く、三重県から来たナメた格好の筆者にはちょいと厳しい。日本最北端の土産屋に入り、ついに念願の「最北端到着証明書」をゲット。
そして、小高い丘にある日本最北端のラーメン屋「間宮堂」に入り、塩帆立ラーメンを食す。これがまた意外なまでに美味であり、壁に張ってある有名人の色紙もダテではないことが判明。あの松崎真(ヤマダ君の先輩ですな)のサインもあり、かなり貴重である。
さて、大きな目標を達した筆者はそのままオホーツク海まわりで南下を始め、相変わらず雄大な景色の中をトバして旭川へ。旭川では去年も泊まった「プラザホテル」宿泊を決め、早速ラーメン屋へ。まずはカップラーメンでもお馴染みの「青葉」へと急ぐ。しかし今回のラーメン紀行はどうもツキがなく、「研修旅行のため臨時休業いたします」と書いてあった。去年行った梅光軒も休み。仕方がないので、停めたばかりの車をまた動かして「旭川ラーメン村」へと向かった。
随分迷いながらもやっと到着。ラーメン村には8店舗入っているらしく、まずはその中の「旭川屋」に入ってみた。ここのトンコツしょうゆラーメンはかなりこってりしており、美味。ついでに隣の「天金」という店にも入ってみた。こちらは本格派のしょうゆラーメンのようで、ダシが効いていて旨い。いずれも「旭川はしょうゆ」を感じさせる一品だった。旭川ラーメン村は横浜ほど混まない気もするし、かなりポイント高い。全店まわるにはあと3回ほど来なければならないが。「食べたら寝る」が基本なので、ホテルに帰ってすぐに就寝。翌日も楽しみなイベント盛りだくさんである。

ヒロスエ経由で帯広の豚丼デビュー!

3日の朝も6時起き。休みの日は早く起きれるものである。
テレビのプチモビクスをヨッスィーと一緒に踊った後、出発。まずは富良野に向かって南下である。富良野のラベンダーはちょっと時季が早いらしく、残念。ちなみに見頃は6月のようである。
富良野を抜けてさらに南下すると、幾寅駅に差し掛かった。「幾寅駅」と聞いてピーンと来る人はかなりの通である。幾寅駅は、映画「鉄道員」の中で「幌舞駅」の舞台となったあの駅である。通り道でもあったので、ちょっと寄ってみることにした。すると、駅周辺はいまだに鉄道員ブームが去っていないらしく、「ぽっぽや通り」というノボリが各所に立っていたり、駅前には撮影で使ったセットがそのまま残っていたり、撮影風景などの展示もされていた。駅には「ホームに立って、主人公の気持ちを味わいくださいませ」などと書かれており、微笑ましい。隣の建物には出演者全員のサインが飾られてあり、「欲しい~(もちろんヒロスエ)」とヨダレを垂らしながら幾寅駅を後にした。
車はそのまま帯広へ。たぶん一生こんなところまで来ることはあるまいと思っていた地に来てしまった。雑誌によると帯広では「豚丼」なる食べ物が旨いらしいので、駅近くの「新橋」という店に入ってみた。筆者は「豚丼並」をたのんだのだが、店のオヤジがえらい気さくな人で「大盛りがオススメだよ~。あと、ポテトサラダも人気なんだよね~。味噌汁はどうする?豆腐・ワカメ・なめこがあるよ~!」とまくしたてられ、ついつい「あー、じゃあ大盛りとポテトサラダと豆腐の味噌汁ください~」と発注してしまっていた。しかしオヤジが自信マンマンなだけあってかなりの美味。豚肉が真っ黒の甘いタレで覆われており、ご飯もタレがたくさんかかっているため旨い。帯広は豚の名産地なのだろうか?

カントリー娘。に会いに!

帯広をさらに南下すると、あの有名な愛国駅・幸福駅があった。筆者は幸福駅に立ち寄り、お約束の幸福行きキップを購入。幸福に興味のない筆者のはずだったが、人生そういうものである。幸福駅・愛国駅などは昔の広尾線が廃止となった後残されたものだが、幸福駅には昔走っていた電車がそのまま安置されており、電車ファンにもたまらないスポットだろう。
さて、ついにこの旅のメインイベントが近づいてきた(宗谷岬がメインイベントじゃなかったんかーい)。あの田中義剛が経営する「花畑牧場」に到着である。田中などどうでもよい。この日はなんと「カントリー娘。」のりんねとあさみがいる日なのであった!
「いくらカントリー娘。がいるったって、こんなド田舎に誰も来んやろ~」と思っていた筆者はバカ者だった。150台分ある駐車場は既に満杯、受付事務所も家族連れでごった返していた。しかも、受付事務所内には最近オープンした「ハロープロジェクトオフィシャルショップ(簡単に言えばモーニング娘。グッズの店)」があるため、芋の子を洗うような騒ぎである。そんな中筆者も芋の子となってグッズの数々を吟味し、加護となっちの生写真を購入した(なっちは言うまでもなく吟部長用)。
牧場も人だかり。そんな中行われたファームショーではりんねがマイクを持って司会をしており、「うひょ~、本当におるがや!」と心の中で叫ぶ筆者。あさみは後ろでニコニコして手拍子をしたりするだけだったが、小さくてカワイらしい。ショー自体も犬が羊を追ったり、りんねが牛の乳搾りをしたり、犬がフライングディスクをくわえたりと充実した内容で面白かった。
その後すぐに「りんねのホースショー」が行われた。田中義剛とりんねの馬の早駆け競争では客が全員りんねの応援であったため田中義剛が怒って本気になる場面もあったりして笑える。また、りんねが馬の上に立ち上がるという大技もやってのけ、拍手喝さいの内にショーは終了。馬の出入り口の門番をしていたあさみもなかなかカワイらしい(ファンになっちゃいそう~)。
残念ながらチャーミー石川はいなかったが、かなり満喫できた。平日は客が10人ぐらいの時もあるそうで、そういう時は乗馬体験などもあるそうなので、狙い目だろう(カントリー娘。がいるかどうかは運次第ですかな~)。

札幌でもラーメンハシゴ!

幸せな気分のままドライブ再開。本当はえりも岬に寄りたかったが、カントリー娘。に田中義剛(牧場主)でかなり時間をロスしたためにやむなく直接苫小牧を目指す。
道内でなんと1,400kmを走破し、スターレットは役目を終えた。良く走ってくれた彼に感謝感謝である。
駅で札幌宿泊のため電話をかけまくるが、どこも満室。こんなことは初めてだったので、プッシュホンを押す指にも力が入る。結局札幌駅周辺・大通り・ススキノと全滅し、ススキノの隣駅である中島公園近くのホテル「マークスイン札幌」がやっと取れた。早速行ってみると、案外シャレた感じのホテルで、一泊5,000円とはかなりお値打ち。しかもススキノまで徒歩で行けるとは、かなりの掘り出し物である。たぶん今後札幌に泊まる時はこのホテルを利用するであろう。
札幌ではまず超有名な「五丈原」へ。これがまたえらい長蛇の列で、やっと店に入ったと思ったら店の中でもトグロを巻いていた。まさにスペースマウンテン状態である。結局並び始めて90分後、やっとラーメンにありつくことができた。たのんだのはしょうゆだが、あまりに長時間並んだためどうしても「ここまで並んでまで食べるほど旨いか?」などと疑問を持ってしまう。他の人が食べていた「みそ」や「とんしお」は旨そうだった。今度は冷静な状態で賞味したいものだ。
もう一軒、今度はススキノど真ん中の「芳蘭」へ。ここは昔にも何回か入ったことのある店だが、相変わらず「普通のミソラーメン」といった感じだ。「サッポロ一番みそらーめん」の味に似ている気がする。ホテルに帰ったらさすがに疲れたためか、すぐに眠ってしまった。北海道も残りあとわずかである。

帰りも楽しみ!トワイライトエクスプレス乗車!

ついに4日になってしまった。
久しぶりに遅めに起き、地下鉄に乗って「中の島駅」へ。雑誌で見て一番旨そうだった「純蓮(すみれ)」という店に向かっているのだ。しかし、駅から南に歩くはずが東へ歩ってしまい、迷った。結局5分で着けるところを45分ぐらいかかって到着。普段は11時からなのだがGWは10時半かららしく、既にかなりの人が並んでいた。しかしすぐに番が回ってきて、みそらーめんを注文。このみそらーめんが殊の外美味で、久々に衝撃を受けた。何が入っているのか知らないが、とにかくすごい旨み。ラードが表面を覆っているらしく、スープがいつまでたっても冷めない仕組みになっているようだ。猫舌の筆者にはかなり苦しいが、普通の人には嬉しい心配りだろう。むさぼるようにスープまで平らげ、満足して店を後にした。
その後大通り駅近くの「味の三平」というミソラーメン発祥の店に行ったが、これまたえらい行列で「電車に間に合わんかもしれん」「さっきの店が旨かったからもういいや」という理由で並ぶのを諦めた。札幌駅に戻ってお土産を買い、14時過ぎの大阪行きトワイライトエクスプレスに乗車。北海道ともこれでおさらばである。
トワイライトでは、初めて上段の寝台に挑戦。上段は景色が見えないが、荷物置き場があるので快適である。いきなり隣の寝台の若者と仲良しになり、一緒にサロンカーへ。その男は筆者と同い年であった。高知県出身。かなりの鉄道ファンらしい。どうやら今日大阪からトワイライトで北海道まで来て、そのままトンボ帰りで同じトワイライトに乗ったのだそうだ。変人である。
彼とは最初電車や北海道の話で盛り上がっていたが、どうやら彼は少し性格に難があるようで、話もかなり自分寄り、しかも「能ある鷹は爪を隠さない」的人間だった。
そして、腹立たしい事件が起きた。トワイライトでは、青函トンネル内で車掌がトンネルのことについて説明してくれる楽しみなイベントがあるのだが、その変人君は車掌が言う前に「あ~、それはナントカやね」とか答えを言っちゃったり、「そうじゃなくて、それはナントカやろ」とか能書き・難癖を述べやがるのだ。その車掌はまだ説明が3回目ぐらいだそうだったが、かなりかわいそうであった。だいたい、筆者だって一度説明を受けているしトンネル見学だってしたことあるのだから車掌の言おうとすることぐらい全てわかるけど、それでも車掌の説明を楽しみにして、車掌の一言一言にウンウンとうなずいていたのに、全くもって腹立たしい。
それ以来、彼とはあまり口をきかなくなった。さっき教えてしまった会社のメールアドレスを返して欲しい。そんなことを考えていると、別の男性が「君たち、電車に詳しそうだねぇ~」と言って入ってきた。彼は35歳の気さくな男で、どうやら鉄道や風景をカメラに収めるのが好きなようである。「この旅でフィルム9本も使っちゃったよー。こりゃ現像代1万円超えるかもねぇ~」と、面白おかしい彼はかなりの好青年。筆者の心はすぐにこの男に傾いていった。
彼は愛知県民。駅の職員に「10時00分00秒ピッタシに端末のボタン押して、席を取ってください!」と懇願し、狭き門といわれるトワイライトのロイヤルルームをゲットしたことなどを話してくれた。そして、初めてロイヤルの見学をさせてもらった。テレビや広いベッドも付いており、やはり庶民のB寝台とは格差を感じる。筆者も一度ぐらいはB寝台以外に寝泊まりしたいものだ。
彼とも快くアドレスや住所を交換。列車はその間にも東北の夜を往くのであった。
電車でこんなにも良く寝たのは初めてだろう。気付いた時には富山県に入っていた。食堂車で高知県の彼と朝食を食べ、外を眺めている内、ついに大阪着。旅の仲間とお別れし、三重県へ帰るかと思いきや、休む暇もなく飲み会の会場である名古屋へと向かうのであった。
今回の旅では、レンタカーを使ったこともあってかなり思いどおりで満足な旅ができた。初めての船旅も面白かった。列車では友達もできた。課題が残ったといえば、やはり小樽・旭川のラーメンである。しかし、今までに行ったことのない釧路・根室・網走などの道東も攻めてみたい。次回はどうするか、早くも悩ましい筆者である。
それより、今回は無理して行ったため財政的に大赤字。しばらくは仕事に没頭せねばなるまい。ほんと?
おわり。