戻る



ハワイ



会社の規定で40歳旅行!

会社の規定で「今年度40歳になる者は、少しお金あげるもんで5連休ぐらいでどっか行って来い」というありがたいルールがあるそうで、対象者である私にもそのチャンスがやっと巡ってきた。不景気で会社も「もうお金補助するのやめよっかなー」という雰囲気になっており、今年度が始まる前には上司に何度も「補助金出るんですよね?ね?」と食い下がっていたが、その庶民の声が届いたのか、今年度も無事に支給されるようで安心した。
補助金イコールあぶく銭である。普段ではなかなか出来ないような贅沢をしようではないか。当初の計画では、乗ったことのないカシオペア号にスポットがあてられていた。上野から札幌まで走る超豪華寝台特急である。しかし残念なのは、カシオペアには1人部屋が無く、お一人様旅行には向かないことである。同じ40歳旅行の女子を冗談半分に誘ってみたら「行く」ということでえらいことになったが、これまた同じ40歳の別女子に「そんなのあかん!」と阻止され、計画はふりだしに。
次にターゲットとなったのはバリ島。ヨーカドーのJTBのおねえさんによると、クラブメッドという会員制の組織があり、そのツアーでは飛行機代・ホテル代はもちろん、現地での飲食代や遊び代全てコミコミのプランでお一人様でも十分楽しめるものであるとのこと。そのツアーの行き先が世界に何ヵ所かあり、そのひとつがバリ島なのである。費用的にも丁度良さそうで、なんといっても飲食代全てコミコミが素晴らしい。
すぐ予約し、会社に「お金ください」と申請した。ところが、会社からの回答は「インドネシアは危険だから行っちゃかん」とのこと。昔バリ島で爆弾が爆発したとか、海賊が出るからという理由のようで、外務省のHPで危険情報が出ている国はダメだとのことで、予約を取り消してまたふりだしに戻った。
外務省HPによると、行ける国はかなり限られてくる。中国はチベット情勢が不安で×、韓国は北朝鮮とドンパチやっているから×、タイもクーデターなどで×。そんなこと言ったら、日本だって地下鉄サリン事件や無差別殺人事件などで相当危険だと思うが、基準が良くわからない。
調べによると、アメリカはOKらしい。全くもって基準が謎だ。グアムやサイパンを中心に考えたが、どうせあぶく銭だからもっと遠くへ行きたくなり、結局行き先は平凡にハワイに決定した。補助金申請もOKが出て、ようやく旅の準備が整ったのであった。

3回目のハワイ!

出発は3/23夜。大きな荷物を抱えて会社へ行き、仕事をしてから直接セントレア入りの予定だ。飛行機が20時発なので、1秒たりとも残業出来ない。不本意ながら2分ほど残業してしまったが無事古見駅から名鉄に乗車、中部国際空港入りを果たす。
出発便のデルタ航空チェックインカウンターは長蛇の列。事前にインターネットチェックインをやっているのに並ばねばならないのは、仕組みとしていまひとつだ。
チェックイン後に豆天狗で一杯やり(ラーメン)、飛行機に乗り込む。残念ながら窓側席は取れなかったが、隣もいないようだし、快適である。
離陸してしばらくすると、機内食が出てきた。ラーメン食べた後で減っていないが、チキンカレーなどなかなかの美味で、完食。その後はお酒を飲んで寝て、また機内食が出て、ついにホノルル空港に着陸した。
無事に入国手続きを済ませば、晴れてハワイ上陸である。ハワイ独特の匂いが私を出迎えてくれた。
バスがアラモアナセンター内のJTBツアーデスクへ到着、そこで旅の手ほどきをしてくれるらしい。説明によると、ワイキキ地区をJTB専用のトロリー(OLIOLIトロリーというらしい)がジャンジャン走っており、今回のツアー客は無料で乗り放題とのこと。これは想定になかったことなのでラッキー。今回宿泊のホテルはワイキキの中心から少し離れているので、トロリーが使えるのはかなり大きい。
説明が終わって現地のオプショナルツアー冊子を眺めていると、若者が声を掛けてきた。ポリネシアカルチャーセンターという施設の方だそうで、話を聞いてみたらなかなか面白そうである。元々何の予定も立てていなかったし、一人でも楽しめそうなので、2日後のツアーに申し込んでみた。

自由行動開始!

さて、ついに自由行動が始まった(最初から自由ですが)。
まずは宿泊するホテルに行ってみようと思い、歩き始めた。トロリーに乗っても良いが、最初はハワイの太陽でも浴びながら歩ってみたいではないか。ホテルはアラモアナ地区なので、アラモアナセンターからすぐであった。今回のホテルはハワイプリンスホテルワイキキ。なんと全室オーシャンフロントで、高いタワーが2棟建っている。目の前はビーチではなくてヨットハーバーになっているが、その向こうは全て海なので、景色は抜群だろう。
チェックインにはまだ早いので、早速トロリーに乗ってみることにした。トロリーは全てプリンスホテルに停まるようで、これまたラッキー。ワイキキビーチへのカラカウア通り沿いのホテルを縫うように進み、懐かしい風景に心躍る。戻りの道からは昔行ったエッグスンシングスという店も見えて、ハワイに来たことを実感。取り急ぎ一周し、プリンスホテルで下車。
まだまだ時間はたっぷりある。というか、時間など気にする意味が無い。今度はホテルから徒歩でワイキキを目指してみることにした。イリカイホテルの前を通り、ヒルトンハワイアンビレッジ前へ。そのまま真っ直ぐ行ってカラカウア通りに出て、少し迷いながらも立ち直り、ワイキキ方面を目指す。ハワイは常夏なので暑いが、日陰に入ると涼しく、日本のような変な暑さは無いので歩っていても気持ちが良い。
ワイキキビーチに到着、しばらくそこでぽけぽけすることにした。初めてハワイに来た時もワイキキビーチの芝生でぽけぽけしたが、ものすごく癒される。
さすがに少し腹が減ってきたので、協議の結果、ワイキキショッピングセンター地下の「きわみ」という店でラーメンを食べることにした。塩ラーメンは極細麺でなかなかの美味だが、個人的にはもう少し太い麺が好み。太麺もあるようなので、今度試してみよう。
そういえばワイキキショッピングセンターといえば、昔残念旅行で来た時にハロプロショップがあった場所だ。ちょっとだけ覗いてみたが、今は全く違う店になっていた。あの時は臨時の店舗だったのだろうか。
さて今度はホテルまでの道のりを歩く。途中ABCストアに入店、ワイキキビーチ用のサンダルと酔っ払い用のバドワイザーを購入。15時にホテル到着、ついにチェックインとなった。
部屋番号は906号室。部屋に入ると、まず大きなベッドに驚く。そして窓からの眺めは素晴らしいものだった。ヨットハーバーの向こうには青い空と碧い海が果てしなく広がり、右手にはヤシの木がいっぱいのアラモアナパークがまぶしい。バルコニーがあれば言うこと無しだが、まあ贅沢は言うまい。
たくさん歩ってビールも飲んだのでだいぶ酔っ払い、多少時差ボケもあったのでこの日は無理せずそのまま大きなベッドで就寝となった。

ダイヤモンドヘッド登山!

翌日の朝は6時起床。この日も日頃の行いのおかげで雲ひとつ無い日本晴れだ。
トロリーの始発は8時半なので、まずはワイキキ方面に向かって歩き出す。昨日迷った道もさすがにわかってきてクリア、6時からやっているエッグスンシングスにでも行こうと思って突き進む。朝は走るのに最適で、ジョギングをする人がものすごく多い。私も旅のどこかで走りたいものだ。
エッグスンシングスは早朝なのに既に人であふれていた。この店は以前に来たこともあり、無理して入るほどでもないので回避、今回はワイキキショッピングプラザ地下の「アクアカフェ」に入店。ここで注文したロコモコは絶品で、米、ハンバーグ、目玉焼きにかかっているソースがマッチし、素晴らしい。
食べている最中に重要なことを思い出した。そういえば、ベッドメイキングのチップを置き忘れていたのだ。そんなに大したことはないのかもしれないが、なんとなく気になるため、一旦ホテルへ退散、枕元に1ドル紙幣を置いておいた。ちなみにこのホテル、なぜか枕が6つも用意されており、どれで寝るか迷う。
トロリー始発の時刻がきたので、再び外出。トロリーはありがたいことにダイヤモンドヘッド行きがたまに来るので、それに乗って山を目指すことにした。
ワイキキからはカピオラニパークや水族館などを通り、高級住宅街へ。おそらくこれはホノルルマラソンのコースであり、なんとなく見覚えがあってワクワクする。登山口に到着、満員だったお客さんは全員ここで下車し、トロリーの運ちゃんも「オオゥ、エブリバディ!?」と叫んでいた。
入山料は1ドルと格安。ダイヤモンドヘッドは平日午後に工事のため入山禁止となっているようだが、午前中は普段どおり登ることが出来るもよう。登山と言ってもハイキング程度なので、老若男女の列が続いている。途中から真っ暗なトンネルがあったり螺旋階段があったり面白いコースだが、1時間もしないうちに頂上に到着。頂上は狭くて人でうじゃうじゃだが、360度のパノラマは筆舌に尽くせない。南にはダイヤモンドのようにきらめく海、逆側には山の麓にびっしりと建つ住宅、噴火口は緑で覆われ、空気が澄んでいて遠くは知多半島まで見えそうである。
あまり長居しても申し訳ないのでしばらくして下山、トロリーで下界を目指す。帰りのトロリーの運ちゃん(おばちゃん)がえらい陽気な人で、何を言っとるのか良くわからないが、叫んだり歌ったり笑ったりで乗客も和やかな雰囲気。途中の見晴らしスポットでは「時間があるから6分間停車するぜ。写真でも撮って来い!」と命令され、全員トロリーを降ろされるのだった。山を下ったところでは「この店は美味いから腹減ったやつは降りろ」と言われて何人かが降りて行き、ワイキキ動物園前では「おっ、キリンやでキリン!」と案内してくれて面白い(関西弁なのは単なるイメージです)。

ハワイでも麺三昧!

一旦ホテルに戻り、昨日買ったトロピカ~ルなサンダルに履き替え、念願のワイキキビーチへ。2月で真冬とはいえ気温は26度ぐらいあり、海の水も温かくて最高。ワイキキは遠浅なので、少しぐらい頑張って沖まで行っても安心である。そういえば出発前に西新井嬢が「ハレクラニの前にパワースポットがあるっす」と言っていたのを思い出したので、早速行ってみた。ワイキキは元々「水が湧き出す場所」という語源だが、ハレクラニホテル前のビーチから水が湧き出ており、それがパワーの源となっているらしい。立て看板などはなかったので正確な場所はわからなかったが、取り急ぎそのあたりの海に入りまくって戻った(一回ぐらい当たってるっしょ)。
ホテルで着替え、小腹がすいたのでアラモアナショッピングセンター方面へ歩き始めた。「リケリケドライブイン」という施設に「サイミン」というハワイ生まれの麺料理があると雑誌に載っていたので、食べてみたくなったのだ。現地の人しか行かなさそうな店で緊張するが、予定どおりサイミンを注文。サイミンは見た目ほとんどラーメンだが、麺が少しモチモチしていて、あっさりな魚系スープと細切りチャーシューがポイント。なんだか寝ぼけたような味だったが、少し胡椒を入れてみたら美味さ倍増、汁まで飲んで店を出た。
アラモアナショッピングセンターからトロリーに乗ってまたワイキキ方面へ。毎回アラモアナ地区とワイキキ地区とを行ったり来たりしているが、トロリーに乗っている間も観光気分だし、第一時間を気にする理由が全くないので、何の問題もない。トロリーにギリギリ間に合わなくて乗り遅れようが、決して走ったりはしない。駆け込み乗車をしてくるのは日本人だけだ。
さて、ワイキキビーチの隣のクヒオビーチというところで、夕方18時半から無料のフラダンスショーが開催されるとのことで、少し早めに行って良席をゲット。太陽が海に落ちたところでショーの開始である。ウクレレ、ギター、ベースの3人の演奏をバックに、カワイ子ちゃんが舞台で踊っている。演奏者の英語はさっぱりわからないが、見ているだけで面白い。最後にはフラダンスの振り付け指導まであって、無料の割には盛りだくさんの内容で終了。
フラダンスの後はラーメンだ(またか)。カラカウア通り沿いの「えぞ菊」に入店、ゆず塩ワンタンメンのギョーザセットを注文。これがまた美味で、お客さんが多いのもうなずける。ホテルに戻り、ビールを飲んで就寝となった。

ポリネシアカルチャーセンターへ!

3日目も快晴。日頃の行いではなく、ハワイのおかげかもしれない。
珍しく起きるのが遅かったので、朝食兼昼食をABCストアに買いに行き、自分の部屋で海を見ながらブランチ。昼からは初日に申し込んだオプショナルツアーに参加予定であり、ホテル前まで迎えに来たバスに乗り込んだ。
ハイアットのお客さんを拾ってバスは一路北へ向かってハイウェーをひた走る。バスガイドのおっちゃんが1人付いていて、これがなかなか面白い。名前はジェームス・モリと言うらしいが、81歳なのにバリバリの現役で、昔日本から天皇陛下が訪問した際などにも案内係で登場したというツワモノらしい。「日本人はバスに乗るとすぐ眠ってしまいますが、今日はハワイで一番の私の説明なので、到着まで寝ずにガマンしてください」から始まり、ハワイの歴史や右や左の観光名所などについて延々と語ってくれている。ハワイは近年の地球温暖化のせいか、天候が不安定で花の咲きも悪く、残念なのだそうだ。
ハワイの真ん中にはコオラウ山脈が東西に横たわっており、ハイウェーはその山脈のトンネルを通る。トンネル内には山の神様がいて、息を止めて願い事をすると3つまで叶うそうである。「夫婦の方は事前に協議すれば家族で6個まで叶うので、後でモメないようにしっかり話し合いを」とジェームス、お客さんのおばちゃんも爆笑だ。コオラウ山脈のおかげでワイキキ方面には雨雲が来ないようだが、おっしゃるとおりトンネルを抜けたら少し雨が落ちてきた。
途中、ハワイ名産の黒サンゴ屋で休憩、私も店のおばちゃんの口車に乗って1つ購入、買わされ上手は健在である。北側の海はこれまた最高の眺め。中国人の帽子に似ているというチャイナマンズハットという変わった形の島がぽっかり浮かんでおり、面白い。左手にはジュラシックパークの撮影現場となったらしいクアロア牧場などもあり、ただの観光バスでも十分かと思われるほど見所満載。約1時間半でポリネシアカルチャーセンターに到着した。

コトナ萌え!

会場に入ると、案内係の女の子が待っていた。我々お客さん28名の担当だ。この女の子がこれまたえらいカワイ子ちゃん(さっきからカワイ子ちゃんが頻繁に登場するが、このカワイ子ちゃんだけは本当にカワイかった)で、「福島県から来ました~」というブリガムヤングハワイ大学のコトナという名前の学生さんだ。
まずは参加者のグループごとに記念写真撮影の後、川沿いに着席。ポリネシアの6国(ハワイ・フィジー・トンガ・タヒチ・サモア・ニュージーランド)が次々とカヌーで現れ、それぞれの民族衣装で歌って踊るというイベントが催されるもよう。タヒチの優雅な踊りの後にトンガの打楽器を使った男らしい踊りが続いたりと、同じポリネシアでも芸風が違って面白い。サモアの踊りではカヌーが揺れて漕ぐ人が川に落ちるなどのハプニングもナイス演出だ。
イベントの後は、今度は我々がカヌーに乗って川を進むという胸のときめくアトラクションが用意されていた。川沿いにはそれぞれの国の村が点在し、コトナが先頭で説明してくれる。ディズニーランドのように滝を落ちたりとかいうドキドキ感は無いが、樹にバナナがなっていたり、大きなカヌーが飾ってあったり、ほんわかムードのままイベント終了。
カヌーを降りる時「アンケートを取ります。コトナの説明が面白かった方は右側から、つまらなかった方は左側から降りてください」とコトナ。左側は川なので全員右側から降り、満足そうなコトナである。

トンガ村で大事件発生!

カヌーの後は歩ってそれぞれの村を見学。ハワイの挨拶はアロハだが、各国それぞれに現地の挨拶があり、なかなか難しい。フィジーの神殿は現地に2つとここに1つしか無いらしくて貴重であることなどを教えてもらいながら、トンガ村に到着。トンガ村には舞台と客席があり、トンガの現地人が太鼓を叩いて歌う大人気ライブがあるとのこと。「ライブまでには少し時間があるのですが、人気があってすぐ満席になるので、日陰で見やすい席を早めにご用意しました」とコトナが言っており、顧客満足度アップである。おっしゃるとおりすぐ満席となり、私の隣の狭い席にも知らない外人さんが入ってきたりしている。派手な音色のする楽器はないが、打楽器を基本に演奏が始まった。
トンガの人は足のサイズが平均で30cm、女性でも一番小さい靴が26cmだそうで、大きい人が多いらしく、歌や踊りや演奏も迫力満点。私も手を叩いたりして呑気にぽけぽけ楽しんでいたのだが、2曲終わったところでとんでもない事件が発生した。「お客さんに誰か舞台に上がってもらって、太鼓を叩いてもらいます」ということのようで外国の大男が2人指名されていたが、なんと最後の1人で「そこの日本人のアロハシャツの人!」と、わたくし当てられてしまったのである!
コトナが心配して「英語わかりますかっ!?」と詰め寄ってきたが、「いや、全然~」と弱々しく答えるしかない。「とにかく現地の人のマネをしてください!」と送り出され、舞台に上がった。
どうやら出番は1人ずつらしく、先に上がった大男が1人ずつトンガの人に合わせて叫んで太鼓叩いて帰ってきた。お客さんの反応も上々な中、ついに私の登場となった。3人のトリなので、今まで以上にハイレベルな要求が来そうで恐ろしい。基本的にはトンガ人が叫んだことを同じように叫び、太鼓も同じように打てば良いのだが、予想どおりのアドリブが開始された。「アーユーレディー?インジャパニーズ!」と言われ、わずかながらの英語力を瞬間的に発揮して「皆さん準備は良いですか~!?」と叫び、ギリギリの攻防が続く。
相手に合わせて一回転した隙に太鼓を蹴飛ばされ、叩こうとしたら太鼓が無いなどのコミカルな演出もあり、なんだか場にも慣れてきて気持ちよくなってきた私も勝手にアドリブを開始、聞かれた英語に「パードゥンミ~?」と答えたりして会場を沸かす。夢のような舞台はやっと終わり、ヤシの葉っぱで作られた月桂冠のような髪飾りを付けてもらい、大男たちとハイタッチを交わして舞台を降りた。
下界で待っていたのは、ものすごい歓迎ムードだった。コトナ「すごいっ!こんなにうまくやれた人は初めてです!」日本人客「後ろの外人など、大爆笑でしたよ!」外国人客「グッジョブ!」「グレイト!」「アイヤー!」など、賞賛の嵐である。おそらく、大男に交じって小さいのが頑張っていたのが面白かったのだろう。隣に座っていた外国人から握手を求められ、他の人からは写真撮影を依頼され、上を下への大人気ぶり。芸能人などは、毎日こんな感じなのだろうか。大変気分が良い。

コトナと涙のお別れ!

その後はニュージーランドの体を鍛える体験や刺青体験などを楽しみ、夕方になった。イベントの後はディナータイムで、それぞれテーブルに座って取り放題食べ放題である。残念ながらビールなどのアルコールは無かったが、サラダやチキンなど、なかなか美味。
そのテーブルで東京から来たという葉山さん親子と隣同士になった。息子さんは32歳独身だそうで、お母さんとよく旅行に出掛けるそうである。夕食後もしばらくその親子と一緒に過ごすこととなった。
夜には「Ha(ハー)」というポリネシアファイヤーダンスショーがあるのだが、その前にバックステージ見学ツアーをやってくれるということで、再びコトナが登場。ショーに向けてメイクや装飾などの準備をする人々を間近に見られて貴重な体験である。教え子の女の子8人をハワイに連れて来たという学校の先生(すげえ。女子だけかい)も熱心に質問したりして興味津々の様子。バックステージから観客席を見たり、出演するわけでもないのに緊張したりして面白い。
そろそろ開演時刻が近づいてきたので、イベント終了。ここでついに、コトナと涙のお別れである。器量良し、気遣い良し、説明良し、ユーモアもあって、最高の説明員であった。写真機を持っていなかったが、携帯電話ででも一緒に撮らせてもらえば良かったと後悔する。しかし、あと2年はいるそうなので、今度ハワイに行った時には指名させていただくことにしよう。
「Ha」が始まった。ポリネシアの島々に関する歴史が物語として演じられており、興味深い。王様と妃の間に産まれたマナという子が大きくなり、武術などを勉強し、女性と出会い、女性の父親に認められ、戦で父親を亡くし、様々な苦難を乗り越えて成長していく過程を歌や踊り、最後はファイヤーダンスも組み込んでうまく表現されている。目の前の席の小さい子も「マナ~!」と叫んだりして感情移入しているもよう。お酒を飲みながら観るファイヤーショーも面白いが、この本格的な演出も見ごたえ十分で大変良かった。
帰りに入口付近でトンガの太鼓の人に「おっ、今日はグッジョブ!」と声を掛けられ、笑顔で挨拶。また、駐車場では初日のアラモアナセンターでこの説明をしてくれた若者とも出会い、「あっ、太鼓叩いたんですね!さすがです!」と声を掛けていただき、最後まで心地良く会場を後にした。
帰りのバスではさきほどの葉山さんとメアド交換、「トンガで撮った写真送りますよ」と言ってくれたので楽しみだ(そんなことならコトナと1枚撮ってもらえば良かった)。ホテルでは夕食時にガマンしたビールで1人乾杯、今日の激しい出来事を思い出しながらの就寝となった。

聖地巡礼!

翌日はついに朝のジョギングを敢行。「この木なんの木きになる木~」でお馴染みのモアナルアパークを目指して西へと足を進める。この日も天気は絶好調、しかも早朝は暑くも寒くもなく、丁度良くて最高。丁度良くないのは体重と運動不足だけで、かなり遅々とした進みである。しばらくして、目的地のカカアコウォーターフロントパークに到着(目的地変わっとるがな)。この公園は前回の残念旅行の時に訪れた場所で、海の眺めが最高。なぜか猫の王国になっており、様々な種類の猫が出迎えてくれる。沖のサーファーを眺めながらジョギング再開、アラモアナパークのビーチ沿いを走る。早朝だというのにものすごい数の車が停まっており、バーベキュー用に火おこしをする姿などが随所に見られる。
少し走っただけなのにほうほうの体でホテルに帰還、ビールを飲んで次の行動に備える。お土産を買って帰らないといろんな人から石を投げられそうなので、明るい内に買い揃えておくことにした。
カラカウア通り沿いの店に「Tシャツ7枚で20ドル」と書いてあったので飛び付いたが、あんまり欲しいものがなく断念。Tシャツといえば、昔辻ちゃんが訪れたこともある「88tees」だ。早速入店、ギャルばかりの店内だが、女の子用のTシャツをむさぼるように吟味し、少し派手目なものを2枚購入。壁には芸能人の写真がズラリと並び、なっちの妹なども発見、そしてもちろん辻ちゃんも店の人と一緒に写っていた。
その他の定番なチョコレートなどをABCストアで集め、買い物終了。結局DFSやアラモアナショッピングセンターには行かなかったが、まあ自分の買い物は何も無いので良かろう。
そういえば、行ってみたい店があった。「Leonard’s(レナーズ)」だ。ここはパン屋だが、ドーナツ類などが美味しいらしく、昔辻ちゃんも絶賛していた(まあ、簡単に言えば聖地巡礼ってことですな)。
ワイキキビーチから伸びているカパフル通りを北に進んでいくと、左手にはアラワイゴルフコースがあり、気持ち良さそうにプレーしていて羨ましい。かなり歩ってだいぶ疲労してきたところで店に到着。名物は「マラサダ」というドーナツらしく、それのオリジナルバージョンを購入。なんと値段は84セントと破格の安値!店の前に設置してあるベンチで食べてみたが、予想以上の味にびっくりである。中には何も入っていない砂糖をまぶしただけのただのドーナツだが、フワフワのモチモチですごい食感。変な場所にありながらこれだけの人気なのはうなずける。
そのまま来た道をワイキキ方面へ少し戻ると、左手に天下一品ラーメンがある。ちょうど11時で開店したようなので、入店してみた(というか、11時に合わせて行動していますが)。ラーメンは日本と同じで美味だが、店員おススメの「チリにんにく」というトッピングを入れてみたらあら不思議、旨みが倍増した。日本の店では見たことがない。ハワイ限定だろうか。隣のテーブルのヨーロッパ人はあっさりラーメンを注文していたが、やはりこの店ではこってりで洗礼を浴びていただきたいところだ(浴びた後かもしれんけど)。

最後の晩餐!

ホテルに戻って着替え、ワイキキビーチへ。この日は気温も高いようで、水に浸かっているだけで相当気持ちが良い。歩っているといまだに「グッジョブイェスタデー!」などと挨拶してくる外国人がいたりして、その都度ほほえみ返しで対応だ。
十分にビーチを堪能し、後は最後の晩餐を残すのみとなった。
節約の結果少しお金が余り気味だが、急にお金を使えと言われても思いつかないのが貧乏人の性である。先日の朝に食べたロコモコが美味しかったので、今晩もロコモコでいくことにした。
ワイキキショッピングプラザの真裏にある「アクアテーブル」に入店。陽気な店長と日本語のわかる冷静なウェイトレスが出迎えてくれた。メニューを見ると、ロコモコの他にオックステールスープがあるもよう。そういえば日本で飲んだ時に新・大垣の君が「オックステールスープ飲むべし」と言っていた。よって、ロコモコとオックステールスープにビールはファイヤーロックという銘柄を注文。ここのロコモコも美味、しかもビッグサイズ。スープにまたライスが付いてきて、お腹パンパンである。店長が何度もビールを注ぎにきてくれて「おかわりは?」と聞いてくれてありがたいが、「満腹です~ごめん」と挨拶して店を出た。
最後の夜はモアナサーフライダーのビーチバーで優雅にブルーハワイでもいただこうと思っていたが、あまりの満腹ぶりに諦め、ホテルで療養。良く見るとベッドの枕が4つに減っており、やっとお一人様に枕6つは多すぎると気付いたもよう(4つでも多すぎて迷いますが)。ハワイ最後の夜を目に焼き付けようと夜空を見上げると、日本と同じオリオン座が優しい光を投げ掛けてくれていた。

雪降る日本国へ帰還!

帰国の日が来てしまった。4日間お世話になった906号室に深々と頭を下げ、チェックアウト。空港行きのバスはヒルトン・シェラトン・アンバサダーと回り、最後のワイキキ観光のようで涙が出る。残念ながら飛行機は予定どおり飛ぶようなので、最後に空港のレストランで昨日飲んだファイヤーロックを注文。このビールはどこかの地ビールのようなコクがあって、かなり好みだ。一緒に頼んだチーズオムレツも美味。これでハワイでの全イベント終了、雪の降る日本国へ帰還となった。
完全にお一人様で外国へ行ったのは今回が初めてで不安もあったが、ハワイでだいぶ日本語が通じるとはいえ、かなり自信になった。それぞれのイベントは面白かったし、食べ物も美味しかったし、最高であった。名古屋営業所のレミ君が「ホノルルマラソン出ましょう!」と言っているので、また行っちゃおうかしらなんて悪意を抱きつつ、筆を置くこととする。
それではごきげんよう。アロハ~!マハロ~!