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中国地方



9連休で中国地方へ!

今年の盆休みは9連休。本当は8連休だが、休みの前日にモー娘。が三重県に来るらしく、やむをえず1日付け足して9連休なのである(行ったんかい)。それにしても、どこへ行くか悩ましい。まだ行ったことのない北海道は道東を攻めるもよし(本当は択捉島に行ってみたい~)、去年大雨で涙を飲んだ鹿児島は開聞岳を目指すもよし、はたまた沖縄・四国・東北・佐渡なども候補にあがっていた。9連休ならば、日本国内であればどこでも可能姉妹だ。しかし、車が病み上がりであることと、どうも容体が不安定であることを考えると、あまり遠くへは行きたくない。というわけで、お盆直前でやっと「中国一周ツアー」に決まったのである(遠いな)。中国といっても、パスポートのいらない「中国地方」である(それでも遠いな)。
くどいようだが去年の秋に一応日本全国制覇を果たした筆者であるが、例えば山口県は高速道路のSAのトイレに立ったぐらいであり、電車の停車する6分間に駅のホームで深呼吸しただけの秋田県と同じぐらい気に病んでいたため「行き先は山口県!」とすぐに決まった。山口県に行きたい理由はもう一つあった。ごなつよである。ごなつよについての説明を始めると2時間ぐらいかかりそうなのでかいつまんで解説すると、ある番組中でモーニング娘。の中澤とヨッスィ~が漁に出掛け、見事釣り上げたクロアナゴが「ごなつよ」なのである。このクロアナゴは下関の海響館という新しく出来た水族館に寄贈され、そのプロジェクトに参加した後藤・中澤・辻・吉澤の頭文字を取って「ごなつよ」と命名されたのであった。で、言うまでもなく筆者はそのごなつよ本人(本アナゴ?)を見たい一心で山口県行きを決意したのだった。ついでだから、道中の神戸・尾道などでラーメンでも食し、小倉まで足を運んでラーメンでも食し、日本海側をまわって出雲・鳥取でも寄って帰ってくるという、いつもながら一人旅特有の強引なプランがサラサラ~っと完成した。

初めての青春18きっぷ!

さて、お盆初日は前述のとおり伊勢でモーニング娘。。誰と行ったかは秘密である。その後早速出発する予定だったのだが、コンサートで年甲斐もなくあまりにもハッスルし過ぎ、ヘロヘロになってしまったため延期。翌日の早朝出発となった。
翌日の朝、ポル吉君のエンジンをかける。準備万端だ。ところが、先日の和歌山県一周と昨日の伊勢でオイルの量が減っており、ビミョ~であることに気付いた。昨年は鹿児島に向けて出発してから同様のことに気付き、ハラハラドキドキしながら運転したが大丈夫であった。オイルが空っぽになるとどうなるのかは知らないが、なるべくなら涼しい顔で優雅に運転したいものである。悩みに悩んだ挙げ句、ついにエンジンをOFF。急遽「電車で行こ。」と、計画は大幅に変更となった。急な変更が可能なのも一人旅の醍醐味だが、始まる前から変更となるのは極めて異例である。さて、気を取りなおして近鉄伊賀線の最寄り駅まで行き、ついに中国一周ツアーのスタートである!
最寄りの茅町駅から上野市駅経由で伊賀上野駅へ。伊賀上野駅で、齢30にして生まれて初めて「青春18きっぷ」を購入し、亀山行きのワンマン列車に乗りこむ。
青春18きっぷは5回使える切符で、5人だったら1人1回ずつ、1人だったら5回、普通列車なら一日中どこへでも乗り放題で11,500円という、遠くへ何度も行く人にとってはかなりお値打ちな切符である。もちろん18歳と149ヶ月を迎えた筆者でも購入できる。気持ち的に青春していればよいのだ(知らんけど)。
ワンマン列車で柘植まで出て、草津線で草津駅へ。草津駅からは東海道線なので列車の本数も多い。しかもラッキーなことに、姫路まで行く快速列車が来た。これは速そうだ。青春18きっぷは特急・急行以外なら何でも乗れるので、快速だろうがなんだろうが乗ってもよいのだ。簡単に言えば、店に売っている時刻表で赤い文字の列車以外ならばOKだ。青春18きっぷを使っているからといって「のんびりとのどかな旅がしたい」というわけではなく、金が無いからそうしているだけなので「快速に乗るなんて邪道だ」なんてことはない。
大津・京都・大阪・神戸と走り、姫路へ。神戸ではたけちん御用達の「2国」というラーメン屋に寄りたかったのだが、一日で下関まで行くのに寄り道は厳禁である。そこからは山陽線で岡山行き・岩国行きなどに乗り換え、左手に瀬戸内海を臨みつつ列車は走る。昨日の影響で頭の中ではモー娘。のザ☆ピース!が繰り返し流れているが、この平和でのどかな一人旅にはピッタンコだ。外は暑いが、車内は快適。しかし、その内冷房の効き過ぎで寒くなってきた。ドアには「弱冷車」と書いてあるが、うっかり「強冷車」などに乗ってしまったらどうなってしまうのだろう、などと考えていると、夕方6時過ぎ、ついに下関に到着。
宿は案外簡単に取れた。駅前の「下関ステーションホテル」に決定。雑誌には4,700円と書いてあったが、たぶん繁忙期料金なのだろう、5,700ということであった。まあステーションホテルというだけあって駅から徒歩1分程度であるし、何の文句もない。
さて、チェックインさえ済ませれば後は自由時間である(最初から自由なのだけど)。早速小倉行きの列車に乗り、海峡を越えて(潜って)九州へ。目的は言うまでもなく「一蘭」である。一蘭は筆者の愛する24時間営業のラーメン屋。昔会員制だったというだけあって、味は本物である(筆者の舌は偽者なのでビミョ~だが)。小倉店は小倉駅から徒歩数分。普段は大行列の出来る店だが、この日はラッキーなことに小行列程度であった。壁にはギッシリと有名人のサインが並んでいる。中にはモーニング娘。のヤグチやごっちんのサインもいくつかあり、2000年4月と8月のものを発見。アイドルにしては来店率が高い。今回は秘伝のタレ2分の1で他は全て基本で注文。何も言うことはない。旨い。替え玉を1杯注文し、満足して下関へ帰った。
ところが胃袋はまだ満足でないらしく(どんな胃袋だ)、下関に着くや否や駅前の「満潮」というラーメン屋に潜入。ここのスープは絶品。旨い。ところが、麺がおかしい。変な味なのである。昔、普通の麺をインスタント風にドンブリに3分浸して食べたことがあるが、その時の味と同じだ。茹でが足りないのだろうか?それとも筆者の舌がどうかしてしまったのだろうか?とにかくマズい。それでもスープは旨いのでダマシダマシ吐きそうになりながら完食し、ほうほうの体で店を後にした。店の名誉のために言っておくが、これは何かの間違いであり、関係者によると、普段はかなり旨いそうである。この日はそのままホテルへ帰り、明日のごなつよに備えて就寝となった。

ごなつよに会いに!

13日になった。朝からまた一蘭に行こうと思ったのだが、このホテルでは朝食が無料で付いているらしく(まあ宿泊料金の一部なのだろうけど)、いただくことにした。パンが食べ放題のようで、ビジネスホテルにしてはかなり気前が良い。しかし朝からそんなにたらふく食べられるはずもなく、パン4つとスープ2杯でチェックアウトした。
まずは念願の海響館である。駅から海響館行きのバスで10分程度だ。普段は10時開館(たぶん)だが、お盆ということで8時半開館となっており、8時半に着いた筆者は待つことなく中に入ることができた。ちなみにホテルの従業員が言うことには「海響館はモーニング娘。の影響で、すごい人ですよ。行くなら絶対午前中の、それも開館前ぐらいから並ぶのがおススメです。」ということだが、しばらくするとお人がうじゃうじゃになってきたところをみると、あながち間違いではなさそうだ。建物は4階建てで、入口からエスカレーターで一気に4階まであがり、そこから順路に従って下っていくというルートだ。
ごなつよルームは3階だった。サメやエイなど様々な魚が泳いでいる中、目を皿のようにしてクロアナゴだけを探し求める筆者。ところが、ごなつよはいなかった。岩場の陰に隠れているのか、それとももしかして既に死んでしまったのだろうか。夏休みで来館した子供らを押しのけて30分ほどかぶりつきで粘ったものの、結局発見できず。後ろ髪を引かれる思いで他の展示物へと移る。
フグエリアでは、これまたモー娘。がトンネルなどのレイアウト作成を行った水槽があり、直筆の「フグ男のトンネル」などの看板がまぶしい。どうやらモー娘。ファンであるらしき若い2名のデブチン君が看板の前で写真をむさぼり撮っており、邪魔である。他にもペンギンエリアでは辻とごっちんが運んだペンギンどもがいたり(ごっちんが抱えていた1匹のイワトビペンギンもいた!)、「世界のうに」というコーナーには人っ子一人いなかったりと、かなり面白い。

超有名スポット、秋吉台へ!

未練がましくもう一度ごなつよを見に行ったがやはり彼はおらず、しかもその未練のせいでイルカショーを見逃してしまったので仕方なく退場。駅まで戻って「秋吉洞」行きのバスに乗り込んだ。
夏休みであの有名な秋吉台行きとあれば超満員のバスを予想していたが、客は筆者一人だった。秋吉までの1時間ちょい、のどかな農村風景が続く。途中の壇ノ浦古戦場は上に関門大橋が架かり、素晴らしい眺め。
そういえば雨男である筆者だが、今回の旅行は毎日陽当たり良好だ。去年の夏は全て大雨だったが、煩悩を全て捨て去って悔い改めた成果だろう(ごなつよがどうこう言っている時点で煩悩三昧だが)。壇ノ浦には徒歩で九州は門司まで歩ける道があるようなので、今度チャレンジしてみたい。
道中に「ニュージーランド村(ニューギニア村だったっけ?)」みたいなものがあったがここでも客は乗って来ず、そのまま秋吉洞に到着。秋吉洞は秋吉台にある洞窟で、自然の力の凄まじさを感じることができる。「洞内は年中一定の17度です」と書かれた壁掛け温度計が21度を指しているのが気になる。それにしても、閑散としたバスとは裏腹に、えらい人ごみだ。ありがちな「黄金柱」「千枚皿」などとネーミングされた見せ場が続き、小1時間ほどでエレベーターに到着(なんで洞穴にエレベーターが!)。これに乗ると、上の秋吉台まで直通なのだそうだ。まるで名古屋城である。
80m上の秋吉台は、教科書などで見た風景と同じで、実に壮大であった。いまだに何でこのような景色ができ、あのような洞穴ができたのか理解していないが、自然の力には恐れ入る。
売店で名物らしき夏みかんソフトクリームを買い、バスで秋吉洞バスターミナルへ戻った。このバスが異常に混み、乗り継ぐ予定だったバスに乗り遅れてしまったため、仕方なく「名物屋」という店に入り、名物らしき「かっぱそば」を注文。「かっぱそば」は、茶ソバをキュウリ・玉子・豚肉などと一緒に焼き、レモン風味のタレにつけて食べるものだった。これがまた美味!ヤキソバ好きにはたまらない。たぶん下関にある「かわらそば」と同じだと思われるが、かなりおススメだ。

流行!?宇部ラーメン!

さて、帰りは小郡駅行きのバスに搭乗。下関へ戻ってもよいのだが、たけちんが「宇部ラーメンが流行っているらしいっす」と言っていたのを思い出し、宇部まで足を運ぶことにしたのである。まぶたを閉じて開いたら小郡駅に到着。ローカル列車で宇部駅に向かう。野球でいえば宇部商業、セメントなら宇部セメントというように、宇部をかなりデカい街だと予想していた筆者は裏切られた。まあ宇部駅が一番栄えているとは限らないが、駅前はひっそりとしたものだ。
駅前通りをしばらく歩っていくと、「はまや」というラーメン屋を発見。他にラーメン屋など見付かりそうもないので、迷うことなく突入した。店は適度に小汚い感じで、おっさんが一人甲子園を見ながら営業していた。結果。旨い!こってり好きにはたまらん一品だ。チャーシューは脂身が少なくて筆者好みではないが、思わぬ旨さに意味もなく「なっち~!」と叫んでしまいそうだ。
後でたけちんに聞いたら「はまやはこの界隈でもトップクラスの旨さを誇っているらしいっす」ということだった。筆者の嗅覚もまだまだ錆び付いてはいない(っていうか、ここしか発見できなかったんだけど)。
朝のたらふくが効いたのか、ちょっとお腹の調子がビミョ~だが、急いで下関へ向かう。ところが、このローカル列車がなぜか満員御礼なのだ。見回すと、浴衣美人が目立つ。どこかで花火大会でもあるのだろうか。寿司詰めで下関にたどり着くと、全員が出口へと向かっていった。そう、この日は下関海峡花火大会の日だったのである!
この日の宿は「グリーンホテル」。昨日のステーションホテルと同じ値段で場所も近いが、昨日に比べるとちょっとグレードダウンは否めない。トイレから出てしばらくすると、外では既に「ド~ン」という景気の良い音がしている。急いで駅前の歩道橋(将棋倒しが脳裏をよぎりま砂)に上り、音の主の方を向く。すると、高くそびえるタワーの両側に3ヶ所、きれいな花火が上がっていた。なかなかナイスなポジションであった。たまに超特大の玉があがると、知るも知らぬも「オ~」と歓声をあげる。偶然起こったイベントに参加でき、大変満足である。花火の後はもういちど昨日の「満潮」に、と思ったが、勇気が出ずにそのままホテル直行。ビールを飲んだらすぐにお陀仏となった。

山陰本線で出雲市へ!

14日。この日は出雲に向かう予定を立てていた。10時半頃の電車に乗ろうと決めていたので、出発までにはまだだいぶ時間がある。というわけで、やむをえず小倉まで逆走し、またしても「一蘭」に殴り込んだ。早朝からラーメンを食べる痴れ者はあまりいないらしく、客はほとんどいない。今回は「こってり」にしてみたが、これまた美味。昨日たらふく食べて失敗していることを薄々思い出しながらも、2回の替え玉で計3杯。自分に脱帽である。
下関で「ふくひれ」(あっちでは「ふぐ」ではなく「ふく」というらしい)などを買い、山陰線で出雲を目指す。山陰線は全て単線であるため、いろいろな駅で特急に抜かされ、反対列車を待ち、のこのこと進む。日本海は美しい。ところによってはグアムやサイパンと張るぐらいきれいな色をしていた(知らんけど)。江津もあっさり通り抜け、夕方に出雲到着を果たした。
この日の宿は駅前の「ホテル影山」。これがまた、幽霊屋敷みたいなところであった。値段は下関のそれと変わらないのに、トイレは和式だし、風呂は付いてないし、古い・冷蔵庫がない・汚いなど、うるさい人は怒り出してしまいそうな屋敷である。筆者とて、駅前でなかったら文句の一つでも言いたくなるところだ。ちなみにすぐ近くのステーションホテルなどは小ギレイ風で、「あ~」といった感想である。
まあよい。気を取りなおして出雲そば屋を目指す。ところが雑誌に載っていたソバ屋はやっておらず、なぜかバーやスナックのオンパレードという、地方都市にありがちな光景が目に飛び込んでくる。仕方なく駅のソバ屋に行ったら店じまいの最中(まだ夕方なのに!)で、やむをえずホテルの隣のソバ屋に入った(最初からそこにしとけばよかった)。ここでは割子そばをたのんだが、気分が低調だったこともあって味も普通。そのまま隣のホテルに戻り、やることがなかったのでHなビデオでも見ようと思ったらそれさえ用意されておらず、どうしようもないのでビールも飲まずにそのまま就寝。

出雲大社でエン結。!

15日になった。出雲市駅から出ているバスに乗り、30分ほど揺られていると出雲大社に到着した。出雲大社は縁結びの神、大国主大神(読み方知らない)が奉られている。まさに筆者にうってつけの神様だ。そういえばアノ独身貴族はまちゃ~んも結婚前に訪れたと聞く。スゴい。豪腕な神様といえよう。
まだ人のまばらな境内は荘厳で、木漏れ日がまぶしい。早速本殿に赴き、出雲大社特有の「2礼4拍手2礼」にのっとって縁結び(略して「エン結。」)祈願を行った。本殿の脇に、昔出雲大社がすんごい高いところにそびえ立っていた頃の宇豆柱(読み方知らない)の一部が発掘されていた。当時の出雲大社の図を見ると、めちゃくちゃカッコいい。その高さは東大寺の大仏を凌いでいたという。是非とも誰かに復元して欲しいものだ。
隣の神楽殿でもお参りし、土産屋で前田吟用に「縁結び餅」を買ってから「八雲」というソバ屋に入った。まだ朝の8時だというのにこの辺りのソバ屋はどこも開店している。昨日ソバ屋が早かったのは、そのせいかも知れない。この時間でも店内は満員だった。筆者は「三色割子」をたのんだ。やまかけ・玉子・天カスの三色がそれぞれ載った割子が三段重ねで登場。これがまたそれぞれ美味だった。ちょっとお金を出してでもこの「三色」の2ハン役を是非ともおススメしたい。

ズルはいかん~帰還!

バスで駅まで戻り、次の目的地を目指す。この後は新潟県は柏崎市のあぷ~夫妻がお待ちかねなので新潟方面に向かいたいところなのだが、18きっぷの普通列車ではどうやってもこの日の内に新潟までたどり着けない。そこで筆者のとった戦法は「車掌にバレないようにこっそり特急列車の自由席に乗り込み、新潟を目指す」という大胆なものだった。バレたらどうなるのだろう。その分の運賃と特急料金を払って済むなら安いものだが、なにせ18きっぷしか持っていないので「どこから特急に乗車したか」を示す証拠が何もない。ヘタを打ってめちゃくちゃ遠くからの運賃を請求されたりしたらコトである。などと思いながらもやってきた特急に乗車。しばらくすると車掌がやってきたが、切符を確認することなくスルー。しかし、何かメモみたいなものを取っていたのが非常に気になる。「これから切符を拝見しますが、逃げも隠れもできませんよ~」というための準備なのだろうか?小心者の筆者はあんなことやこんなことまで想像し、恐ろしくなって次の停車駅で降車(何やってんだ)。
その駅では何十分も待たされた。向こうから「サンライズ出雲」という、昔乗った「サンライズ瀬戸」の片割れが通過したりして少し楽しめたが、列車が来た頃にはさっきの緊張状態のせいもあってグッタリしていた。それにしても、乗り継ぎが悪い。こんなことでは新潟入りは無理だ。考えられる道は2つ。1つは行けるところまで行き、福井か金沢あたりで宿を探す。もう1つは、一旦上野に帰るという方法だ。悩んだ末、少しの宿泊代を浮かすために後者を選択。
鳥取駅では少し時間があったので、駅構内のソバ屋で「名物」と書いてあるとろろそばを注文。とろろのせいで寝ぼけた味のような気がしたが、まあ駅のソバ屋であればこれぐらいか。
鳥取砂丘に行きたいのをグッとこらえ、また列車に揺られる。ある駅では1時間以上も待たされるなど、本当にドン亀のような鈍行列車だが、京都府に入ったのが夕方6時過ぎではさすがに上野着も微妙になってきた。福知山花火大会のためごった返す車内(関係ない者にとってはかなり迷惑で砂)で時刻表を調べたが、なんとなんと、このままでは最寄り駅までたどり着けないことが判明。えらいことである。仕方なく、福知山駅から意を決してさきほどの「車掌にバレないように(以下略)」戦法を実行。日頃の行いが巧を奏し、車掌に見付かることなく大阪入り。大阪駅までの時間をだいぶ節約できた。しかし、結局鶴橋から伊賀神戸までは近鉄特急を利用。こんなことなら前述の前者の戦法で福井かどこかに泊まっておいた方がリーズナブルかつ楽チンだった。寮に着いたのは23時頃。心身ともに疲れ果て、泥のように眠る筆者。しかし、翌日はまた始発の伊賀線で柏崎へ向かうのだった。
後で聞いたことだが、下関出身でかつを風味のホンダシがちょうど同じ頃に帰っていたそうな。「あ~、事前に言ってくれれば、泊めてあげたのに~。旨い店連れてってあげたのに~。」とおっしゃっていた。全くもって、なぜ連絡しなかったのか自分でも不思議である。すまぬ、ホンダシ。
とりあえず「ごなつよ」「歩って門司行き」「かわらそば」「満潮の真実」「ふく(結局食べてない)」など、いろいろと課題が残ったので、また今度お邪魔させていただくとしよう。
おわり。